OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

今も八月の砂は濡れているのか

2014-08-19 15:08:24 | Soundtrack

八月の濡れた砂 / 石川セリ (キャニオン)

今年の夏も暑く、また豪雨による大被害が報告される中、関西方面へ出張したサイケおやじが感じた事は、なんとなく西日本では夏が終わりかけているような……。

もちろん、夏はまだ、終っちゃ~~いないっ!

ということで、本日掲載したのは昭和46(1971)年の日活映画「八月の濡れた砂(藤田敏八監督)」より、同名主題歌を入れた石川セリのシングル盤です。

しかし、ご存じのとおり、この映画が封切られた同年8月末は日活が経営不振で瀕死の状況であり、結果的に以降はロマンポルノ路線に転じて行った事で、芸能史的には「日活最後の一般映画」という認識ばかりが取沙汰されるのは、いやはやなんとも……。

そりゃ~、確かに映画本篇は、何かが起こりそうで、実は青春の焦燥を表現したとしかサイケおやじには思えない、何にも起こらない無気力節の心地良さみたいな作品ですから、それが如何にもリアルタイムの世相にはジャストミートしていたのでしょう。

かなりの高評価が今も継続しているのは、皆様ご存じのとおりです。

そして忘れてはならないのが、石川セリが歌った主題歌「八月の濡れた砂」で、サイケおやじには、むしろそれがあってこその映画というのが本音なんですよ♪♪~♪

あぁ、作詞:吉岡オサム&作曲:むつひろし、そして編曲:秋葉洋による、せつない歌が石川セリの外人系の節回しで表現されてしまう狙いを、あざといと言うなかれ!

実は映画本篇では、この主題歌よりも、イメージサントラ音源としてのメロディがさらにグッとサイケおやじを惹きつけているんですが、それはコーラスがメインのインスト系ですから、やっぱり歌詞を聞かせてくれる石川セリの倦怠フィーリングが逆に熱いわけでしょうか。

ところが、このレコードが出たのは翌年春の事であり、ヒットチャート云々で語られるような売れ方はしなかったと記憶しているんですが、同時にラジオの深夜放送では、なかなかオンエア率が高かったような気がしています。

ですから、サイケおやじは今でも「八月の濡れた砂」を聴くと、映画本篇の様々なシーンが所謂走馬灯のように浮かんでは消えるという、使い古された恥ずかしい表現に陥るのですが、既に述べたとおり、個人的には映画としての「八月の濡れた砂」は感性に合っていません。

むしろ同時上映された夏純子主演の「不良少女魔子」が百倍も千倍も好きな作品なんです!

そこで窮余の一策!?

映画本篇と主題歌を切り離して楽しむのが得策と、自分に言い聞かせてながら、今日まで長い年月が流れてしまいました。

そこで映画「八月の濡れた砂」については、詳しく述べる事なんてことは、サイケおやじにとっては暴挙と不遜というわけです。

ちなみに当然ながら、作品そのものはビデオ時代を経て、現在ではDVD化されているので、サイケおやじは件のイメージサントラ音源を入れたCD付のソフトを買ったんですが、やるせないメロディが心に滲みるCDばっかりを車の中で鳴らしては、あの夏の日の思い出に浸るような自己満足をやっているのですから、お恥ずかしい……。

最後になりましたが、「八月の濡れた砂」から「ざんげの値打もない」を聴いたり、歌ったりしたくなる皆様におかれましては、サイケおやじも強く共感を覚える次第でございます。

失礼致しました。