■サマー・サンデー c/w 夏の日よいつまでも / 岡田みき (BAY)
子供の世界では夏休みに入って最初(?)の日曜日というのであれば、サイケおやじもそ~した時代を振り返りつつご紹介するのは、後の小川みきが、それ以前に岡田みきとして出していたシングル盤です。
なにしろA面に収録されたのが「サマー・サンデー」という、そのまんまのポップス歌謡ですからねぇ~~♪
当然ながら作詞:さかよりひさし&作曲:ふじわらみなと、そして編曲:青木望が企図したところは、乙女心のせつない恋の願い事であり、月曜日から土曜、そして日曜日へと繋がる心のあれこれを歌い込んでいくのは大衆歌謡の常套手段ではありますが、ふじわらみなとが附したメロディがオールディズ風味の洋楽趣味に彩られ、加えて青木望のアレンジがピアノをメインにしたジャズコンボっぽいところが、尚更に素敵なんですねぇ~~♪
ところが肝心の岡田みきの声質が妙にキンキンしていて、高音部がキツい感じですし、全体的なミックスもドラムスが前に出過ぎた感があるもんですから正直、聴いていて些か疲れてしまうような……。
もちろんストリングスも入っているところから、もしかしたらボーカルを薄くして、例の「スペクターサウンド」を狙ったのかもしれませんが、これが世に出た昭和46(1971)年では失礼ながら、仕上がりも企画も残念賞というのがサイケおやじの本音です。
ちなみに曲を書いた「ふじわらみなと」は「三枝伸」の別名という説が有力で、だとすれば作詞&作編曲の全てを担当したB面曲「夏の日よいつまでも」が、ますますオールディズ真っ只中という、スローなメロディ優先主義に傾いているのは納得なんですが、こちらでも岡田みきの声質に鋭さが有り過ぎて……。
う~ん、そのあたりが売れなかった要因なんでしょうか?
レコード全篇としては、コニー・フランシスに影響されたと思しき作風が好ましく、だからこそミックスダウンやSE等々にもう少しの捻りがあればなぁ~~、という不遜な気持ちを抱かざるをえません。
しかし、ジャケ写も秀逸ですし、冒頭に述べたとおり、岡田みきは小川みきと改名し、さらにマニアックなポップス歌謡の裏名盤を出していくのですから、こ~ゆ~レコードも作っていたという履歴に嬉しくなるのが、昭和歌謡曲愛好者の本音じゃ~ないかと思っているのでした。