OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

「乞食の宴会」最強裏盤

2009-10-01 11:59:30 | Rolling Stones

Just Listen To The Complete Beggar's Banquet Outtakes
                                                     / The Rolling Stones (- = bootleg 4CDR)

またまたプート屋の餌食になっているサイケおやじではありますが、今回も自己満足な快楽に浸りつつ、やはりご紹介せずにはいられないブツが、本日のネタです。

それはタイトルどおり、ストーンズが1968年12月に出した渾身の大傑作アルバム「ベガーズ・バンケット」のセッションから集められた関連アウトテイクを集成した4枚組のCDR!

このあたりの音源に関しては今日まで、夥しい発掘プートが出回ってきましたが、これはネットで流れている新しい掘り出し物やいろんなレーベルに分散していたマテリアルを可能な限り集めたという、率直に言えば反則技のオンパレードなんですが、そこはプートですからねぇ~。

実はちょいと前に、同じ内容に近いブツが出回っていたのですが、値段が高かったわりにはアッという間に売れ切れ、買い逃したサイケおやじは涙を隠していたのです。それがプート屋のお兄ちゃんの話では、こっちの方が音が良いし、値段も安いですよ♪ なんていう、その売り文句には、決して騙されたとは思っていません。

実際、コピー盤と思しき体裁とはいえ、前述盤では些かバラツキのあったマスタリングが、きっちりと補正され、さらに音質がオフィシャルと同等、あるいはそれ以上の迫力ですから、1960年代末の混乱から次なる全盛期に向けて邁進していくストーンズの姿が、最高に生々しく楽しめます♪♪~♪

☆Disk 1
 01 Pay Their Dues
 02 Street Fighting Man / alternate mix
 03 Child Of The Moon / stereo mix
 04 Jumping Jack Flash / yeah Yeah version
 05 Jumping Jack Flash / alternate 1
 06 Stuck Out All Alone
 07 Blood Red Wine
 08 Downtown Suzie / alternate
 09 Family / alternate 1
 10 Family / alternate 2
 11 Still A Fool / long version
 12 Sympathy For The Devil / alternate 1 (organ version)
 まず冒頭の「Pay Their Dues」は「Street Fighting Man」と基本的には同じ曲ですが、歌詞も演奏のキメも異なる、所謂初期テイクっていうやつでしょう。しかし演奏の迫力は最新リマスターによって、これまでの既発ブートに収録されたトラックとは一線を画する音質ですから、混濁した音作りの中で自己主張するサイケデリックなギターソロやシタールの不気味な蠢きが実に新鮮です。続く公式テイクの別ミックス「Street Fighting Man」と聴き比べる楽しみも最高ですよ♪♪~♪
 また個人的に嬉しかったのが「Jumping Jack Flash / yeah Yeah version」です。これは有名なプロモーションフィルムに使われていたバージョンで、とにかく初っ端からミック・ジャガーが随所で「イェ~、イェ~」とノリまくっているんですねぇ♪♪~♪ 演奏そのものも疾走感とヘヴィな勢いが上手く融合していますから、聴く度に中毒症状は必至だと思います。
 それと「Sympathy For The Devil / organ version」はセッションの流れを記録したものとはいえ、オルガンが大活躍する、実にグルーヴィな演奏にグッとシビれますよ♪♪~♪ リミッターが効いたドラムスも強烈に大好きです。
 気になる公式未発表曲では、やはり「Stuck Out All Alone」の泣きのメロウソウルパラードが、何度聴いても涙がボロボロこぼれる名唱名演の決定版♪♪~♪ もちろんミック&キースの共作曲ですが、どうしてこれが完成されなかったのか!? もう犯罪だと思うほどです。ミック・ジャガーのファルセットも良い感じですし、カーティス・メイフィールドを意識しまくったギターはヘタウマですからキース・リチャーズでしょうか? 和みます♪♪~♪
 しかしステレオミックスと表示された「Child Of The Moon」は??? 所謂疑似ステレオってことなんでしょうが、エコーの効きもイマイチでした……。

☆Disk 2
 01 Sympathy For The Devil / alternate 2
 02 No Expectation / alternate
 03 Dear Doctor / alternate 1 (Mick Vo.)
 04 Dear Doctor / alternate 2 (Mick & Keith Vo.)
 05 Parachute Woman / alternate
 06 Family / alternate 3
 07 Jigsaw Pazzle / alternate
 08 Peodigal Son / alternate
 09 Still A Fool / short version
 10 Stray Cat Blues / alternate
 11 Factory Girl / alternate
 12 Salt Of The Earth / alternate
 13 Sympathy For The Devil / alternate 3 (organ version)
 14 Sympathy For The Devil / alternate 4
 ここでは「Still A Fool / short version」が、まず圧巻! 未だに公式バージョンが出ないというストーンズ流儀のドロドロなブルースロックですが、Disk 1 に収録の「long version」に比べて、尚更にエグミが強く、ブライアン・ジョーンズのスライドギターが素晴らしく好調ですよ。ヘタウマを演じるキース・リチャーズが必死のニューロックギターも憎めません。
 また「Peodigal Son / alternate」も公式バージョン以上にノリが良く、生ギターを熱血で弾きまくるキース・リチャーズが大ハッスル! 掛け声も憎めませんが、ドラムスが強く入っているのも高得点ですし、なによりも勢いが素晴らしいですよ♪♪~♪
 それと「Dear Doctor / alternate 2 (Mick & Keith Vo.)」が、これまた最高の雰囲気で、ほとんどヤケッパチに近いキースのデュオボーカルが良い感じ♪♪~♪
 そして3バージョンも収録されて気になる「Sympathy For The Devil」は、荒っぽいリハーサルの「alternate 2」、セッションからオルガンバージョンに進展する「alternate 3」は、ノリノリのオルガンアドリブの途中で切れるのが残念至極! テンポも緩やかにスタートし、ヘヴィなロックビートにヨーロッパ教会音楽風の味わいも素晴らしいです。ちなみに「alternate 4」は完成バージョンに極めて近いところまで仕上がっていますので、個人的には「alternate 3」が一番興味深々で楽しめました。

☆Disk 3
 01 Sympathy For The Devil / alternate 5 (mono mix)
 02 And I Was Country Boy (Inst.)
 03 Stray Cat Blues / alternate (restart)
 04 Highway Child
 05 Dear Doctor / alternate 3
 06 Dear Doctor / alternate 4
 07 You Got The Silver / alternate (Mick Vo.)
 08 Memo From Turner / alternate
 09 Jumping Jack Flash / alternate 2 (chorus only)
 10 Child Of The Moon / alternate (chorus only)
 11 Jumping Jack Flash / alternate 3
 12 Sympathy For The Devil / alternate 6

 ここでも気になる「Sympathy For The Devil」は、「alternate 5」がモノラルミックス、そして「alternate 6」は驚きのサイケデリックミックスとでも申しましょうか、ボーカルにミョウチキリンなエコーを効かせ、左右に音を振り分けたり、ちょいと今風に流行のDJが使う裏ワザみたいな……。個人的には吐き気がしましたよ、正直。
 で、そんなモヤモヤをブッ飛ばしてくれのが、ストーンズのアウトテイクでは有名なハードロックという「Highway Child」です。いゃ~、これもまた公式バージョンで完成されなかったのが惜しまれますねぇ~。突進するビートはストーンズならではの、グリグリザクザクした、あのノリですよっ!
 そして「You Got The Silver / alternate (Mick Vo.)」も有名なアウトテイクのひとつとして、キース・リチャーズが歌った公式バージョンよりも粘っこいムードは、やはり捨て難い魅力に溢れていますねぇ~♪
 また「chorus only」の「Jumping Jack Flash」と「Child Of The Moon」は、公式テイクのカラオケですから、なりきって歌いましょうね。 

☆Disk 4
 01 Jumping Jack Flash / single version
 02 Street Fighting Man / single version
 03 Downtown Suzie / Mertmorphosis version
 04 Family / Mertmorphosis version
 05 Memo From Turner / single version
 06 Sympathy For The Devil / One + One rehearsals

 上記のトラックは公式バージョンの再録ですから、CD復刻が充実している今となっては珍しいテイクもありません。ただし、リマスターが素晴らしいので、正規盤よりも音質に迫力がありますよ。個人的には気に入っています。

 07 Rock Me Baby / rehearsal 1968
 08 Rock Me Baby /  -
 09 Stray Cat Blues /  -
 10 Instrumental /  -
 11 Hold On I'm Coming /  -
 12 Jumping Jack Flash /  -
 13 Instrumental /  -
 14 Some Satisfaction /  -
 15 I'll Coming Home /  -
 16 Instrumental /  -
 17 Comversation /  -
 上記の演目は正式レコーディングセッション前のリハーサル音源で、当然ながらチープな録音機器が使われていますから、音質的にはシンドイでしょう。特にプート初心者には地獄でしょうね。
 しかしブルースの意気込みに満ちた熱い現場の雰囲気、そして1960年代末のロック全盛期がダイレクトで楽しめること請け合いです。こういうドロドロしてハードな部分をリアルタイムで持っていたのが、当時のストーンズの魅力じゃないでしょうか。そのあたりは今も変わらないと思うんですけどねぇ……。

ということで、個人的には大いに楽しめました。

収録各曲はステレオとモノラルのミックスが混在していますが、これまで以上に秀逸なリマスターにより、音質がド迫力の素晴らしさ! ケースにもディスクにも制作メーカーが記載されていないという、如何にもコピープートの宿命を露わにしているものの、これは確実に良い仕事だと思います。正直に言えばプレス盤だったら尚更に良かったんですが、それは贅沢というものでしょうね。

ちなみに収録されたセッションは1968年の春から秋頃にかけて行われ、ブライアン・ジョーンズが心身ともにボロボロになっていた時期ですから、多くのゲストプレイヤーが参加しているのは既定の事実です。例えば随所で素晴らしいピアノやオルガンを披露するニッキー・ホプキンスは流石の存在感! また正体不明の打楽器奏者やギタリストの参加も、様々な憶測を呼んでいる、実に歴史的な楽しみでもあります。

あぁ、それにしても、この時期のストーンズって大好きです。

年末には1969年の北米巡業から作られた名演ライプ「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」のデラックスエディションも発売が決定! たまらずに予約したのがサイケおやじの本性ですから、本日の過剰な思い込みもご理解願いたいところです。

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4 コメント

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これが限界、ご容赦ください (サイケおやじ)
2009-10-03 11:57:19
☆Kate様
コメントありがとうございます。

一応、ブツの性質上、購入店名はご容赦ください。場所は西新宿です。
あと、ヤフオクで、新品を出される人が必ずいるはずです。

このあたりを洗ってみては、いかがでしょう。
返信する
Unknown (Kate)
2009-10-03 00:00:15
誠にアレな質問だと重々承知の上なのですが・・・
これはどこで買えるのでしょうか?
こっそり教えてくださいな。
返信する
今から楽しみ (サイケおやじ)
2009-10-02 18:10:12
☆bob様
コメント、感謝です。

ビートルズの新リマスターCDの陰で、ストーンズもやってくれますよ。
「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」のデラックスエディションは、本来の企画にあったアイク&ティナ・ターナー等々のサポートバンドの演奏も入っているそうですし、映像部分も「ギミーシェルター」のアウトテイクが予想されますから、嬉しい悲鳴♪

CDブレイヤーに関しては、やはり必要かと……。
返信する
こんにちは (bob)
2009-10-02 15:35:31
>「ゲット・ヤー・ヤ・ヤズ・アウト」のデラックスエディションも発売が決定!

知りませんでした…。ビッグなニュースですね! 驚いたと同時に未発表の5曲に対する期待は大きいですね。
CDプレイヤー、いよいよ購入を検討しなければいけないかもです。
悩むなぁ~。
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