■ 今週のひと言【双子の関係】(11月24日更新)
「憲法と教育基本法は双子の関係にある」。東大大学院の高橋哲哉教授はこう説く。「お国のために国民がいる」という戦前の概念をひっくり返して戦後、憲法が主権在民を掲げたように、教育基本法は、子どものために教育があることを保障しているのだ。
「日の丸・君が代」の強制で教師を心理的に追い詰める。心の自由を保障しない場所で、子どもが学ぶことの喜びや未来への希望を感じるべくもない。青森県などで発覚した「タウンミーティング」の「やらせ質問」。文部科学省が出席者に依頼した質問案には「時代に対応すべく、教育基本法は見直すべきだ」との内容が盛り込まれていた。「時代に対応」とはどういう意味か。子どもが自ら命を絶つほど深刻な状況が、教育基本法のせいではないことは、お役人が一番分かっているはずだ。
「公共の精神」「国を愛する心」といった目標をなぜ、法で規定しなければならないのか。その説明も判然としないなかで22日、教育基本法改正案の審議が参院特別委員会で再開された。民主党など野党の抗戦も、所詮はパフォーマンスか。しかし、そんな国会にも無頓着な市民。本当に恐ろしいのは、われわれが声を上げないことかもしれない。
「憲法メディアフォーラム」から
「憲法と教育基本法は双子の関係にある」。東大大学院の高橋哲哉教授はこう説く。「お国のために国民がいる」という戦前の概念をひっくり返して戦後、憲法が主権在民を掲げたように、教育基本法は、子どものために教育があることを保障しているのだ。
「日の丸・君が代」の強制で教師を心理的に追い詰める。心の自由を保障しない場所で、子どもが学ぶことの喜びや未来への希望を感じるべくもない。青森県などで発覚した「タウンミーティング」の「やらせ質問」。文部科学省が出席者に依頼した質問案には「時代に対応すべく、教育基本法は見直すべきだ」との内容が盛り込まれていた。「時代に対応」とはどういう意味か。子どもが自ら命を絶つほど深刻な状況が、教育基本法のせいではないことは、お役人が一番分かっているはずだ。
「公共の精神」「国を愛する心」といった目標をなぜ、法で規定しなければならないのか。その説明も判然としないなかで22日、教育基本法改正案の審議が参院特別委員会で再開された。民主党など野党の抗戦も、所詮はパフォーマンスか。しかし、そんな国会にも無頓着な市民。本当に恐ろしいのは、われわれが声を上げないことかもしれない。
「憲法メディアフォーラム」から