九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

押し付けられた憲法だから   落石

2006年11月15日 15時46分37秒 | Weblog
 先日の放送人9条の会での
長峰信彦先生のお話を紹介します。

今回は「押し付けられた憲法だから論」です。

確かにGHQに押し付けられた形でした。
では、押し付けられたのは誰か?
国民か?政府権力者か?

当時の政府権力者が、自分たちのものとする憲法案は
どんなものだったのでしょうか?
当時の政府は、軍部はなくなっても良い、
しかし、なんとしても天皇は残そうとしていたので、
その憲法案の天皇の地位は、明治憲法と同じものでした。
これではGHQはNOでした。

では、現在の憲法の象徴天皇案は、誰のものだったのでしょうか?
アメリカ案だったのでしょうか?
いいえ、日本人の案だったのです。

鈴木安蔵氏らがつくった憲法研究会の草案でした。
GHQは、憲法研究会の案を下敷きに、彼らの草案をつくったのです。

また、国民が健康で文化的な生活を保障する
憲法25条のような「社会権」も、憲法研究会の考えたものでした。
国民の自由の権利とは、国家の介入を排除する権利です。
これはアメリカ人の頭のなかにあった自由です。
しかし、国家が介入して国民が自由を享受する権利は
アメリカ人の頭には全くありませんでした。
こんな憲法を持っている国民は珍しいそうです。
これは憲法が国民を縛るものではなく、
国民が国家権力を縛るためのものだからです。

形式は「押し付けられた」ものですが、
内容は「日本人が考えた」ものだったのです。


そうなのか!知らなかった。  

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

保守系論客の歴史欺瞞・偽造を切る その10       千里眼

2006年11月15日 09時12分30秒 | Weblog
 ここでは、田中英道著「『日本国憲法』は共産主義革命の第一段階としてつくられた」(雑誌「正論」平成18年11月号)を取り上げる。著者の田中英道氏は、東京大学仏文科・美術史学科を卒業し、東北大学名誉教授で、専門分野は美術史。西尾幹二氏のあとを受け、「新しい教科書をつくる会」の二代目会長に就任している。教授職を退任後、「新しい教科書をつくる会」のシンポジュームや研修会のほとんどに講師として招かれ、さらには憲法調査会の地方公聴会にもたびたび招かれる、など活発に活動している。雑誌「正論」にもよく執筆している。

 この論文の流れに沿って、問題のある代表的な部分をいくつか引用・紹介し、分析する(*の部分が私の分析)。最後に大きくその論理構造を見たうえで、そこから導きだされた結論の内容を紹介したい。

<その1>
 「ルーズベルトは、スターリンを『共産主義者と考えるのは馬鹿げている。彼はただロシアの愛国者であるだけだ』と公言し、英国を除く全欧州がソ連の支配下に入ることさえ認めていたのである。『われわれは、ロシアの驚くべき経済的成果を見落とすべきではない。財政は健全である。(略)ヨーロッパの人々は、十年、二十年先に、ロシア人とうまくやっていけるようになるという希望を持って、ロシアの支配を、ただ甘受しなければならない』」(1943年9月スペルマン司教に与えたルーズベルトの言葉)

* この文章は田中英道氏が、この論文のなかで記述している内容である。誰が見ても馬鹿げた内容だと考えることであろう。それを真面目か、意図的かは知らないが、出版される論文に記載する筆者の神経を疑う。このルーズベルトの言葉なるものは、このスペルマン司教の日記とか記録に依拠しなければ、分らないはずである。それを実際に確かめたのであろうか。なによりも大司教でもないルーズベルトが、司教に「言葉を与える」という行為をするはずがない。対談とか会話は別として。あきらかに、これはデッチアゲとしか思えない。

 彼の言うように「英国を除く全欧州がソ連の支配下に入ることさえ認めていたのである」のなら、そういう状況を作れるチャンスがあったにもかかわらず、ルーズベルトがそういう行為をしていないことを、どう説明するのであろうか。
                              パターン8.無を有とするするレトリック

<その2>
 「ルーズベルト大統領によって創られたOSSは、反日政策を実施するばかりでなく、社会主義に対する支持をし、こともあろうに共産中国を成立させる役割を演じた」
「アメリカが戦後悩むことになるヴェトナム戦争もこのOSSによって種が撒かれたといってよい」「この共産ヴェトナムの革命の父、ホー・チミンは隠れOSSの要員であった」 
 「OSS工作員の太平洋戦域での活動は、親・ソ連、親・中国共産党のためであった。‥‥終戦までには工作員と補助工作員合わせて3万人を超える大組織になっていた。‥‥その中に多くの『隠れマルクス主義者』たち、つまりドイツから脱出したフランクフルト学派のマルクーゼやノイマン、キルヒハイマーなどが加入していた」

* OSSとは、アメリカ戦略情報局のこと。ルーズベルト大統領のとき、1942年に設置された。戦争遂行のための情報活動と諜報活動の役割を担った機関である。
 このOSSがソ連と中国共産党のための活動を展開していたということを、きちんとした論証もなく、断定的に記述できる筆者の頭の構造を疑う。
 フランクフルト学派の学者を「隠れマルクス主義者」としているが、これもデマそのものである。ただ一人中国史の学者ウイットフォーゲルのみは、そう評価できるだろうが、他の学者はけっしてそうではない。彼らはフランクフルト大学のスタッフであったユダヤ系ドイツ人で、ナチスの台等に追われアメリカにその多くは亡命した。「西欧近代文明へのラディカルな批判を展開した」、「従来のマルクス主義のように経済学的説明一本槍で済ませるのではなく、進んで心理学その他の新しい科学を取り入れていこうとした」(徳永恂著「フランクフルト学派の展開」)。彼らは、哲学的、思索的な社会批判を特徴とするが、ショウペンハウアーやフロイト、ニーチェなどの影響を強く受けている。どうして彼らが「隠れマルクス主義者」とされるのか、全く理解ができない。とんでもないデッチアゲである。
                                パターン8.事実誤認のレトリック
                                パターン10.デッチアゲのレトリック

 田中英道氏は日本語の使い方を知らない。上記引用の最後に「加入」とあるが、政府組織は「加入」できるものでもないし、「加入」するものでもない。任命とか、雇用とか表現すべきである。民間の任意団体ではないのである。<その1>で触れた「与えた」も恐らく、同じ種類の用語上の使用ミスと私は思う。

<その3>
 「OSSは中国で共産主義国家をつくるために活動していたのである」
 「そのOSSの動きを一人の日本人が見ていた。彼はOSSの援助の大きさを見て、中国共産党の成功を悟ったと言われる。それが後の日本共産党の重鎮、野坂参三であった。中国共産党が国民政府軍を破り、北京へ入城したとき、アメリカの軍服を着てアメリカの銃を持ち、アメリカの戦車に乗っていたといわれる。それらはアメリカがすべてを提供していたのである。このとき、野坂は、毛沢東、周恩来、劉少奇らの連中はアメリカの援助で成功すると確信したという」

* OSSの中国責任者(私は確認できてない)であったジョン・エマーソンの回想録の内容に前後を挟まれた間に、上記の文章が出てくる。いかにも、エマーソンの回想録の一部のような書き方で。この荒唐無稽さ。中国共産党はOSSの援助によって、政権奪取に成功したそうである。日本に「見てきたようなウソを言い」ということわざがあるが、これなどはその諺が当てはまる。
                     パターン10.デッチアゲのレトリック

 野坂参三のくだりは、漫画ティックで面白い。小林よしのり氏に書かせてあげたいような場面である。

 この論文も挙げるときりがないぐらい、この手のデマに満ち溢れている。核心部分の「日本国憲法」にかかわる部分については、どうしても触れざるを得ないが、長くなるので、次回まわしにしたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「平和ともしびウォーク」の素敵なポスターが出来ました。   ひかる

2006年11月15日 00時04分58秒 | Weblog
 「平和のともしびウオーク」の素敵なポスターが出来上がりました。
 描いて下さったのは、美術デザイナーとして各方面で活躍されている「茶畑和也さん」です。茶畑さんは平和ゃ保育問題にも理解を示され、今回のお願いも快く引き受けてくださり、素敵なポスターが出来上がりました。
 
 濃淡の優しいブルーを基調にした画面に、明るく希望に溢れた星のような「平和ともしびウォーク」の文字。
 そんな星空の下、人々は夫々の平和の言葉を掲げ、平和のともし火を大切に持って楽しそうに確信を持って歩いているようです。
 もう、私たちの企画した想いが叶ったような気さえします。

 この企画は昭和、千種、みずほ九条の会が共同し、12月8日の午後6時~8時の間、阿由知通りを秋葉神社(博物館の北側)から桜山、天神町公園(御器所)、吹上、今池まで「平和のともしびウォーク」を行うものです。 秋葉神社と天神町公園では集会も行います。

 寒い冬ですが、旧軍が真珠湾攻撃を行った日でもあり、ビートルズの反戦歌手ジョン・レノンが暗殺された日でもあります。 その日に「平和を願う」のは意味深いものだと思います。 ぜひ、ご都合をつけてご参加ください。 また、天神町公園の集会は楽しく,賑やかな内容にしたいと考えています。

「9条を守る」運動にふさわしい企画をお寄せいただく事を併せてお願い致します。

  連絡先 昭和区九条の会事務局 舟橋 731-2749

                          
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする