九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

拉致問題は第2ラウンドに  落石

2006年11月28日 14時57分11秒 | Weblog

北朝鮮による非人道的な拉致事件から数十年。
ようやく動き出した日本政府の動きもここに来て、
ほぼ出来ることは、やったという感じです。
アメリカなどの協力も取り付け、仲間うちで出来ることは、
ほぼ手を尽しました。

次は、いよいよ北朝鮮との交渉です。
日本政府は真剣に取り組んでいうのか?
外交問題なので本当のところは分かりません。
拉致被害者の会が北朝鮮の情報を収集するように
要求したというニュースを聞くと、どこまで政府が真剣なのか?
ちょっと?でもありますが。

ここは普通の国民のために政府がどこまで出来るのか?
国民の注目が集まっています。
ホンキを出した交渉を望むところです。

また、私達は、何が出来るのか?
(安倍政権が自己のPRのためにこの問題を利用しているとしても)
この問題は、日本の民主主義のひとつの試金石です。









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保守系論客の歴史欺瞞・偽造を切る その12 千里眼

2006年11月28日 08時16分39秒 | Weblog
 盧溝橋事件の最初の一発は誰が撃ったのか。「あの橋での空砲での演習中の日本の軍隊に向けての発砲は、共産党軍のものでしょう」「こんな事、今や常識なのですが」と保守系さんが、このブログの11月10日にコメントしている。これまでにも、私の見るかぎりでは、保守系さんはこのブログのなかで、数回にもわたって同じ内容の主張をしている。が、ついに「こんな事、今や常識なのですが」と主張するまでにいたった。

 この「保守系論客の歴史欺瞞・偽造を切る」は、出版された論文・著作を対象に分析してきたが、保守系さんが、何度も繰り返すので、ここで取り上げることにした。

 この見解は、中西輝政氏など、保守系論客が主張している。中西氏にいたっては、中国共産党の意図的発砲で、その謀略にのって、日本は泥沼の長期戦にひきずり込まれたのだと主張している。しかし、保守系論客の全員がそう主張しているわけではない。こうした見解をそのまま受け売りして「今や常識なのです」という保守系さんは、自分の頭で考え判断したことがあるのだろうかと、ついつい思ってしまうのである。彼等の論拠にしている事柄は3点ほどある。

 まず、「常識的な見解」(保守系さんの常識ではなく、まともな意味での)を紹介しておく。保守系さんの「常識」とは異なり、「中国側第二十九連隊の偶発的射撃」(ウィキペディア)とする見解が一般的である。
 保守系論客を集め編集された「歴史の嘘を見破る」(文春新書)のなかに所収されている、秦郁彦氏の「盧溝橋事件は日本軍の謀略で戦争が始まったと言われたら」を例に挙げる。

秦氏の結論は「発砲者は第二十九軍兵士だと確信するようになった。あえて確率は、と問われれば九五%と答えたい」。「第二十九軍兵士による偶発的発砲説は、その後、安井三吉や故江口圭一氏のような研究者からも支持されており、もはや定説化したと言ってもよいのではあるまいか」と書いている。

 秦氏は保守系論者とは言えない。実証的な研究で評価されている学者である。雑誌「正論」に1984年から1992年にかけて連載論文を載せるほど、「正論との関わりは深い。それゆえ、この書物「歴史の嘘を見破る」に登場することになったのであろう。盧溝橋事件についての研究では、保守系論者といえども無視できないだけの研究実績を挙げているので、やむをえず起用したものであろう。秦氏はすべての盧溝橋関連資料のすべてに通じ、現地調査、さらには第二十九連隊の中国人兵士の残存者にも面接を重ね、実証的にこの結論に達しているのだ。

 最初に中国共産党謀略説を唱えたのは、葛西純一氏著 「新資料 盧溝橋事件」である。この著書には、まとめると次のように書いてある。敗戦後、彼は中国に残り中共軍に勤務していたと称している。 そのとき、中国人民解放軍政治総政治部発行の「戦士政治課本」(兵士教育用教科書)を入手したとする。「劉少奇同氏の指揮する抗日救国学生の一隊が決死的行動を以って党中央の指令を実行したもの」と、その教本には書いてあるとする。そして中国共産党謀略論を展開したのである。これが一部の保守系論者の論証の根拠にされているのだ。

 産経新聞平成6年9月8日夕刊の解説記事に、「盧溝橋事件直後に中国共産党司令部宛ての「成功せり」という緊急電報が届いていることを日本軍が傍受したという事実がある。なおかつ『廬溝橋事件は我が優秀なる劉少奇同志の指示によって行われたものである』という内容が共産党の兵士向けのパンフレットにのっていたともいわれる。なお劉少奇は共産党の人物である。批判として日本軍が支那大陸に駐留していること自体が侵略であるというものがあるがこれは全く意味をなさない。なぜなら、日本軍の駐留は条約によるものであって決して侵略ではない」と報道した。これが保守系論客の一般的見解である。

 このように、葛西氏の見解が利用されている。新聞報道にまでなっているのだ。「成功せり」という電報の件については、2回目の投稿で批判・否定する。ここには愉快なほど面白いことがある。

 秦氏は葛西氏に会い、その教本について尋ねると「銀行の貸し金庫に秘匿してある。もし、中国共産党が、自らの謀略を認めないときには、これを公表し、北京と対決する」と語ったそうだ。秦氏の著書「昭和史の謎を追う 上」に、その詳細は記されている。是非とも読んで頂きたいものだ。(この本は雑誌「正論」に連載した論文、論文というより読み物風に書いたものをまとめたもの。ただし、保守系の立場には立っていない。実証的な立場で書かれている)

 保守系論客の中国共産党謀略説の論拠にされながら、この教本を目にした人は葛西氏意外には誰もいないのである。彼の死後、奥さんと貸金庫など探したが、ついに発見されなかった。秦氏は中国でも同じものを探したがついに発見できなかった。

 秦氏は「現物が出現する可能性はなく、むしろ現物は持ち帰っていない、あったとしても葛西は洛陽時代にそれらしい記述を読んで、おぼろげな記憶を頼りに復元を試みたのであるまいか、と筆者は推測する」、ときわめて真面目な学究らしく、遠慮した形で記述している(雑誌「正論」の連載では、やむをえないのであろうが)。この一連の内容・経過を見るとき、葛西氏のさまざまな言動から判断して、葛西氏のでっちあげ、または妄想以外の何にものでもない、と私は判断している。

 ところが、保守系論客は中国共産党謀略説の論拠に、現在にいたっても葛西氏の説を出典も明らかにせずに使うのだ。産経新聞までが平気で使うのだ。こうした状況を何と表現すればよいのか。こうした人たちが学者面をして、大学に在籍しておれる日本はどういう国になったのか。日本の大学の知的レベルはその程度のものということか。

 保守系論客の中国共産党謀略説の第一の論拠は、これで否定できた。長くなったので、後は次回にまわす。次回投稿の前に、保守系さんのコメントがあることを期待して。
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日・北欧関係史の論文紹介          ネット力

2006年11月28日 02時53分47秒 | Weblog
 吉武論文の一部を紹介してみます。
 論文の構成は下記のようです。

  ①はじめに
  ②出会いから関係進展・断絶まで 第一期第二次大戦終結まで
  ③関係再会           第二期1940年後半から1950年代
  ④モデルとしての北欧      第三期1960年代から1970年代前半
  ⑤モデルから反面教師へ     第四期1970年代後半から1980年末
  ⑥実務協力の進展        第五期1980年代末から2000年
  ⑦おわりに

 「おわりに」の一部を要約

 日本人の北欧理解は、日本人夫々の関心や価値観を極端に反映していてステレオ・タイプの理解が強かった。
 ・・・さらに保守・革新の政争の具として使われたことも多かった。
 例えば「福祉国家」へのゆるやかで着実な路線が、極端に美化されたり、高負担の面の強調で批判され過小評価されたりした。
 この事は、安全保障政策についても同様のことが言える。
 特にスエーデンの中立政策の評価は、大戦で平和を守り抜いたことにより平和のイメージが先行したり、逆に武装中立の軍事的現実が強調され保守側の武装論に論拠を与えたりした。しかし、その中立政策が軍事に特化するものでなく、幅広い積極的な外交政策によって補完されている点が見逃されたりした。
 ・・北欧の理解と関係を着実に深めるためには、関心のある点を部分的に取り上げるのではなくて、北欧を全体像として歴史的文脈の中で考える事により美化も否定もしない等身大の北欧を知ることが大切である。

 ※この論文は2000年にかかれたものであり、論文のテーマも北欧との戦後を中心とした史的展開を意図したものであり、現在の北欧諸国の現実を論じたものではありません、北欧理解の基礎となるべきものです。
 最新の「北欧事情」の書がありましたら教えてください。
 
コメント (1)
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