私には秋元氏や安住氏のような秀句は残念ながらないが、一句披露させていただく。
敗兵となりたる汗を掌で拭ふ
昭和二十年の八月は記録的な猛暑であった。ソ連軍の追撃をかわして内蒙古から山の尾根伝いに北京まで逃げる道のりの長かったこと!!!!!
ハンカチもタオルもない。あふれるように噴き出す汗を何百回掌で拭ったことか。ああ、あの汗!! 敗兵の汗!!
という気持ちを素直に述べただけの句ではあるが、私には忘れられない一句なのである。
☆小学館「週刊日本の歳時記」より
★短歌ならまだしも、十七文字の俳句で戦争体験を表現するのは至難の業である
しかし、この三句を読んでその可能性を知った次第である。(まもる)
敗兵となりたる汗を掌で拭ふ
昭和二十年の八月は記録的な猛暑であった。ソ連軍の追撃をかわして内蒙古から山の尾根伝いに北京まで逃げる道のりの長かったこと!!!!!
ハンカチもタオルもない。あふれるように噴き出す汗を何百回掌で拭ったことか。ああ、あの汗!! 敗兵の汗!!
という気持ちを素直に述べただけの句ではあるが、私には忘れられない一句なのである。
☆小学館「週刊日本の歳時記」より
★短歌ならまだしも、十七文字の俳句で戦争体験を表現するのは至難の業である
しかし、この三句を読んでその可能性を知った次第である。(まもる)