福島原発の事故はレベル7。
事態は、小康状態ですが、深刻さは変わっていません。
ロシアの原子力担当者は、最初に大きな判断ミスがあったと。
「地震直後に、原子炉が、水が欲しい、水が欲しい、と言っていた
最初の2日間。ここで水を与えなかったことが、その後の水素爆発へ
繋がった。」と。
これは東電の判断ミスというよりも保安院など、政府機関のミスでしょうね。
東電は、資産を守ろうとするのは当然。
外から判断する保安院などは、判断能力を持っていなかった、
というのが実情ではないでしょうか?
遠い昔に「学問の自由」が叫ばれた頃がありました。
産業や政治から独立した学者たちの力が、まだ一定の影響力を持った時代。
それが産学政が一体化してしまっては・・・
独立した判断能力を持った人が保安院にいるはずがありませんね。
ヨーロッパのマスコミは「日本の専門家は役に立たなかった」と。
フクシマは、世界に大きな影響を与えていますが、
東アジアへの現状は、日本にも直接、関わる、
大きな問題の存在を明らかにしてしまいました。
中国は原子力発電に積極的。
今回の事故で、ちょっと停滞しても、その勢いは止まらないでしょう。
三門原発は、第3世代の原発で、
初期に、すぐ水を飲ませるように設計されたものだそうです。
しかし古いのも一杯あります・・・
中国や韓国の原発事故は、直ちに日本に大きな影響が出ます。
日本の場合は幸か不幸か極東という地にあるため、
汚染物質の大半は太平洋に・・・
偏西風のおかげで中国や韓国・北朝鮮・ロシアは比較的安心できます。
黄砂などの影響をまともに受ける日本列島・朝鮮半島は、
中国の原発に注意する必要があります。
いずれにせよ、今回の原発事故は、核汚染にたいする対策を
充実させることが大切だという教えてくれているようです。
ヒロシマの経験から核アレルギー(?)が国民の間に強く、
電力会社や国は、絶対安全神話を説き続けてきました。
その一方で、いざという時の対策には、あまり熱心ではなかったようです。
東電も国も、核汚染に対する対応に抜かりがあったと言わざるを得ない状態です。
フクシマは、事故からの復興とともに、新しい核汚染に対する対策を、
隣国と連携して立てていくことが必要だと教えています。
ある程度、利害を抜きして協力していく世界的な組織を
国連のなかにつくる必要がありでしょうし、
日本はその先頭に立つ必要があるのでは?
なお、名古屋などは、冬に、福井原発で事故があったら
もろに放射能に汚染されます。
福井県は一番、原発の多い県。
隣接する京都では、事故の影響の見直しが始まっていますが、
名古屋や岐阜県も見直しが必要でしょう。
これは緊急に必要です。