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新聞の片隅に載ったニュースから(12)   大西五郎

2012年04月24日 13時16分56秒 | Weblog
大西さんの「新聞の片隅に載ったニュースから(12)」です。(らくせき)

検察審の調査求める(’12.4.23毎日新聞夕刊)

「民主党の東祥三・前内閣府副大臣ら衆院議員が23日、横路孝弘衆院議長を訪ね、
小沢一郎元代表に『起訴議決』をした検察審査会のあり方を、
衆院法務委員会の非公開の審議で調べるよう求める95人分の署名を提出した。
午後には平田健二参院議長に参院議員の署名を出す予定。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
 23日の夕刊でこのことを報じたのは毎日新聞だけで、見出しを含め
1段10行だけの短い記事でしたので、申し出の理由などは分かりませんでした。
多分小沢系の議員たちが「親分を起訴相当としたのは怪しからん。
審査会でどんな議論をしたのか」というものだろうと思っていました。
 そうしたら読売新聞が24日の朝刊で(読売新聞は名古屋で3は夕刊を
発行していません)、少し詳しく報道していました。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
  26日判決前に「政冶権力の乱用」の声も(‘12.4.24読売新聞)

 「民主党の小沢元代表に近い衆参両院議員は23日、横路衆院議長と平田参院議長に、
検察審査会の実態を調査するため、衆参両院の法務委員会で秘密会を
開くよう求める要請書を議員131人(衆院95人、参院36人)の署名を添えて提出した。検察審査会の起訴議決を受けた小沢元代表の政冶資金規正法違反事件の判決が
今月26日に控える中での異例の行動に『司法への圧力だ』との声も出ている。
署名した議員の名前は公表されていないが、元代表が会長を努める
『新しい政冶研究会』で署名を呼びかけた経緯があることから、
多くが元代表グループのメンバーと見られる。
 要請文は、検察審査会の議論が非公開で、事後の情報公開も不十分だとし、
『起訴議決が適正に行なわれた検証を行なうことが事実上不可能だ』と批判している。
小沢元代表に対する起訴議決について、虚偽記載の操作報告書に基づくもので
『無効だ』と断じ(ている 後略)」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
 なお、24日の毎日新聞朝刊は「小沢元代表法廷 3大争点を検証」
という特集を組んでいますが、その中で、1強制起訴の有効性 
「虚偽報告書」影響か に関連して、東京第5検察審査会で「審査補助員」を
努めた吉田繁実弁護士の談話を紹介しています。それによりますと、
「東京地裁は石川知裕衆議院議員ら元秘書の多くの供述調書を採用しなかったが、
これは石川議員を有罪とした裁判と同じ構図。無理な取調べによる調書がなくても、
客観証拠を重視して裁判官が判断するというメッセージとも受取れる。
また、石川議員を再聴取した検事の捜査報告書に実際にはないやりとりが記載され、
検察審査会の議決に影響を与えたとの見方もあるようだ。
だが、材料の一つにはなったと思うが、審査員は捜査報告書だけで
判断しているわけではない。むしろ、陸山会の資金の流れ、
土地取引や銀行融資の経緯などの客観的証拠を踏まえた総合的判断だったと思う。」
と述べており、小沢系議員の検察審査会の議決無効との主張を否定しています。
 
私が最初に感じたように「親分に罪を着せようとするのは怪しからん」は
国会議員としての矜持を投げ捨てるものだと思いますがいかがでしょうか。
                                       大西 五郎
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保安院の大罪(65)「知事抹殺」その4 原発と闘う・前哨戦  文科系

2012年04月24日 01時37分30秒 | 国内政治・経済・社会問題
 今回は連載の4回目、佐藤栄佐久氏が初め支持していた原発との、経産省への度重なる不信感から追い込まれて行ったと言いうる闘いの経過、その前哨戦をまとめる。次回が、この連載の最終回となる。


【 佐藤栄佐久著「知事抹殺」紹介(4)原発をめぐる闘い・前哨戦  文科系
2011年09月12日 | 国内政治・時事問題
 
 何度も繰り返したことを初めに言っておくが、この本は原発事故の遙か以前09年9月に発行されたものである。

 背信体験の始まり
 88年に知事になった佐藤は、福島第2原発3号機の年末からの複数の重大事故を、年が明けた1月6日に知らされる出来事に遭遇した。その体験をこう書いている。
『県も、富岡町も、原発に対し何の権限も持たず、傍観しているよりほかないということが明らかになった出来事だった』(P52)
『副知事を通産省資源エネルギー庁に派遣し、「国が一元管理している原発行政を見直し、国と県の役割を分担するよう」求めたが、国の反応はまったくなかった。この事件で、強烈な教訓として残ったのは、「国策である原子力発電の第一当事者であるべき国は、安全対策に何の主導権もとらない」という「完全無責任体制」だった。』(同上)
 ここから佐藤は、原子力行政に警戒を強め、県として体制を作って、備え始めていく。

 そして、94年にはこんなことをも体験する。「福島の使用済燃料は、2010年からは県外に運び出していきます」と前年に約束した経産省担当課長が替ったとたんに、この約束がなかったことにされていたのだ。この経験の教訓を佐藤はこう語っている。
『国と福島県の約束を反故にして、福島県を代表する知事をだますということは、210万県民をだますのと一諸だ。・・・役人には顔がないのである』(P63)

 プルサーマル実施をめぐる闘い
 96年、使用済み核燃料を再生利用したMOX燃料を通常の原発で使うプルサーマル計画について、福島、新潟、福井三県の要望をとりまとめて、国に提出する。原子力発電所国政への知事の要望書は、史上初のことらしい。
 97年、これへの国の回答も前向きで、東電が福島と新潟に一基ずつプルサーマルをお願いしたいと述べてきた。地方が納得できるその4条件が決まるなどを経て、計画実施は00年2月7日に予定されることになった。ところが、この予定が延期になってしまうのである。
 輸入MOX燃料データ改ざん内部告発、99年9月の東海村臨界事故などを経て、東電がそう申し出ざるを得なかったということだ。00年新春のことである。

 あけて01年、東電が福島、新潟の了承もなく「本年度内にプルサーマル実施」と報じたところから、激しい駆け引き、闘争が始まる。
「4条件が満たされていないから、できないはずだ」と応じる福島などに対して、東電が「福島の火力発電所なども含む電源開発計画の凍結」という脅しをかけてきた。対して、これを脅しと捉えた福島がこう応じる。「プルサーマルも凍結だ。全部見直し」。この下りを抜粋しておこう。
『これは「国が絡んでいる」というより、「役人が絡んでいる」。こんな姑息なことを言い出すのは政治家ではない。(中略)追いかけて電話がかかった。平沼赳夫経済産業大臣からだという。大臣があわててソウル(出張中だった。文科系)まで電話をよこすということは、この件は、やはり一部の官僚と東電の一部が組んで仕掛けたことで、大臣には事前に知らされていなかったのだろう。(中略)平沼大臣には大変失礼ながら、電話には出なかった。(中略)ところが翌2月9日、東京電力は前日の発表を翻し、「凍結には原子力発電所は含まない」と、経済産業省に報告したらしい。(中略)一日で降参してしまった。(中略)記者会見を開いたのは東電だが、これで一挙に国への信頼も失われた。(中略)』(P70~71)
 
 県庁の体制作り
『1998年から99年にかけ、プルサーマルやエネルギー政策全体についてじっくり勉強した結果、私も担当の県職員も、国や事業者の思惑がよくわかるようになった。このころには、スキルをそなえた優秀な職員も育ってきていた。国や東京電力と、腹をくくって向かい合う時期が来たと考えた。私は覚悟を固めた』(P72)】
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