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そろそろ逃れられない『フクシマの甲状腺癌』  文科系

2014年06月09日 17時05分02秒 | 国内政治・経済・社会問題
 週刊現代最新号にフクシマ甲状腺癌の多さと、標記を告発した記事が載った。フクシマ(政府側)関係専門家や、チェルノブイリ事件後に詳しい専門医師らの発言もきちんと取材した、しっかりとした記事である。
 フクシマ県民健康管理調査検討委員会の「闇」を暴いた毎日新聞記者・日野行介氏の著作をここで何度も紹介してきたが、その内容とも一致している。この週刊現代記事を要約してみよう。

①子どもの悪性甲状腺癌がチェルノブイリでは1万人に1人の発生割合だったが、フクシマでは既に6000人に1人になっている。チェルノブイリの甲状腺癌急増は事故後4~5年頃からだったが、フクシマはあと1年足らずで4年経ったことになり、これから急増するのではないか。

②チェルノブイリ甲状腺癌は乳頭癌がほとんどだったが、フクシマも同じ。放射線由来甲状腺癌は、乳頭癌になるということなのだ。

③厚生省に75~08年甲状腺癌数字があって、15~19才で100万人に5人であった。20万人に1人となり、いくらこれが発生率ではなくて発現率なのだと言ってみても、フクシマで異常に甲状腺癌が多いことは確かである。

④そもそもフクシマで手術したのが50人という数字が、深刻さを物語っている。チェルノブイリでは子ども甲状腺癌について6人に1人に肺転移があったが、その不安があったのではないか。

⑤以上①~④から、フクシマで未だに事故放射線由来甲状腺癌ということを認めないのはおかしいのではないか。

⑥東京、千葉、茨城、栃木でも事故後の11年3月に水道水から放射性ヨウ素が検出されて、子どもに水道水を飲ませないようにと警告が出た自治体が存在する。これらの地の健康調査などをやらないでいてよいのか。確率がフクシマよりかなり低いとしても、人口密度がはるかに高いから、警鐘を鳴らしたい。

⑦大人の甲状腺癌も、調べなくて良いのか。こちらは脳と骨に転移が多いはずだが。
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ザックジャパン(159) 「ザックコンセプト」と本番の課題  文科系

2014年06月09日 10時37分10秒 | 文芸作品
 生死を決する第1戦が1週間後に迫った今、改めて標題のこと、最近の戦いで見えた本番の課題をあげてみたい。「コートジボアール戦、僕としてはここを観る」ということになるだろうか。

1 改めてザックコンセプト
 遠藤がこんなことを語ったのを読んだことがある。
「ザックさんの日本代表チーム・コンセプトは、単純明快。ただ、それを厳密にやり切ることが要求される」
 これを言い換えればこういう事だろう。
『これだけは基本的に全部守ってくれ。「個人で打開」とか「リスクを負う」とかも、これを踏み外してはならないというその上でのことだ』
 つまり、ザックの頭の中でこういう整理が非常に厳しいということだろう。この日本代表チーム戦略の幹にあたること、大枝に当たること、小枝のことという区別が。その上で、幹に当たることが以下である。ただし、今回はこれら3点がどうして幹なのかは説明しない。
 なお、これらの幹と枝の兼ね合いについてザックは厳格過ぎる監督ではないと思う。幹は幹だが小枝はともかく、時には大枝を優先させることがあっても良いと考える監督である。この点ではトルシエと違ってジーコに近いと思うから、僕は不安が大きい。こういう監督は日本人には少ないから、命令になれた日本人選手の生い立ちから誤解、選手独走が生じやすいと思うのだ。

①チーム陣型を、縦35メートル程度に保つ。そのためには、DFラインが下がらずに上がることが要求される。特に、守備陣型へと素速く切り替えたときにこれが強く要求される。こういう守備陣形で、最前列から敵ボールにプレスをかけてサイドに追い、ボール奪取を図る。また、DFラインを上げた時は必ず、前・中盤選手全員が相手に良い縦パスを通させないように常にプレスをかける。同じ目的で、安易なパスカットを喰らうことは(リスクを冒すべき時以外には)厳禁である。
②攻撃陣型は、ワントップは深い位置に、2列目両サイド選手はタッチライン沿いに位置を占める。これは、相手守備陣を縦横に拡げ敵陣にスペースを作り、かつ敵を押し込めて攻勢を削ぐためである。その上で、「敵裏への抜けだし」、「左からの崩し・右で得点」、「中央突破」などで得点を狙う。これらの攻撃にさいしては縦を意識した速い攻め、オフザボールの動き、パス&ムーブなどをキーワードとするよく走るパスサッカーということが重視される。
③攻守のインテンシティーということが常に強調されてきた。これが日本の最大長所・課題であるごとくに。緊張感とか強度というような意味だが、具体的には「よく走り、組織として集中して、相手に厳しく」というようなことだ。こういう時間帯が70分とか長く続けられるように、体力コンディション、その持って行き方に細心の注意が払われてきた。なお、「個人の強さは組織の強さから」というほどに、組織的インテンシティーが重視されている。

2 不調時の問題点
 ニュージーランド、コスタリカ、ザンビアなどとの戦いで観られたのは失点の多さ、特に先取点を与えるということだった。さらにさかのぼれば、東欧遠征のセルビア、ベラルーシ戦もそうだが、ザックの言葉でこういう悪癖もある。「アウェーの良いゲームはコンフェデのイタリア戦だけ。アウェーで自分らが出せないときが多い」「そんな時は個人プレーに走っている」。具体的にいえばこういうことだろう。①中央突破への繋ぎに拘り過ぎる結果、攻守陣型もいびつになり、②陣型に穴が出来て良いカウンターを喰らう。

3 コートジボアール戦に望む
 さて、以上の悪癖がコートジボアール戦で出るのか出ないのか。言い換えれば、今までのアウェーの弱点は選手が本番ではないということを踏まえた上でのみ意図してリスクを冒せたものであって、本番ではちゃんとコンセプトの幹が守れるのかどうなのか。東欧遠征ほど極端には癖が出ないとしても、大きな問題が二つあるだろうと僕には思われる。
①一つは、東欧遠征の後に書いたこの事。
『「日本は、ブロック守備よりもハイプレス守備の方が失点も少ないはずである」
 勿論、得点はハイプレス守備の方が遙かに多いはずだ。よって結局、ザックの言うことはこうである。
「世界トップ10とかの強豪相手には日本守備陣はどうせ失点するのだから、ハイプレスで打ち合えば良い。そうすれば、敵からカウンター失点を食うかも知れぬが、それ以上に日本の組織的得点力が生きるはずだ。4対3でも勝てばよいのである。香川も岡崎も、本田、前田も居るだろう! 良いクロスも上がるよう、両サイドバックは何度でも走れるし」
 日本人には意外かも知れぬが、今の代表のことをザックはよくこう語っている。
「このチームは、ちゃんとやれば得点しないゲームの方が珍しいはずだ」
 これは、DFラインから最初からきちんとハイプレスにして戦う場合のことなのである』
(13年7月1日エントリー、「ザックジャパン94」から)
②そして今一つはこの事。
 70分程度しか続かない高インテンシティーをワールドカップ用にどう配分するかの問題である。ゲーム前半は①を守ってその上で「我慢」が肝心なのだと思う。その内容はこういう事だろう。前・中盤選手がゲーム前半は攻撃をかなり押さえてでもちゃんと陣型約束を守って攻勢的プレスをかけ続けること。後ろでブロック守備のように守らざるをえない局面でもDFラインは上げるべきだから、前プレスは必要なのだ。特に、味方サイドバックが上がっていないのに、味方ウイングが中へ入ったり、トップが降りてくることはザックコンセプトでは前半は厳禁なのだと強調したい。いずれもこういう危機を招くということだろう。敵にフリーな選手ができたり、敵DFラインを押し上げられたりして、味方ボールロストから敵カウンターとか、味方DFファールから味方陣地近くのセットプレーとかを与えやすくなるだろう。

こうして僕としては、コートジボアール戦、特にその前半のここに注視するつもりだ。
①良いビルドアップパスを上げさせない前プレス。特に、ヤヤ・トゥーレと、相手サイドバック(の上がり)とへの良いパスを上げさせない。特に、日本右サイドの攻防で、相手左サイドバックを押さえる。
②前半の攻撃は①に留意するためにも、攻勢(的守備)はとっても基本的に無理をしない。長友が上がった左からの安全な攻撃と敵裏への抜け出し攻撃とが中心になろうが、できるならどんどんパスを回して、相手の体力を奪うやり方も取る。
③こういう前半の「我慢」が出来るなら、勝利は目の前に来ると思う。相手は組織性と走力に難点があるのだ。
コメント (22)
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