「負け方が分かる男」。テコンドー代表のイ・デフン(24=韓国ガス公社)が韓国男子テコンドー選手では初めて2大会連続で五輪メダル獲得を果たした。
世界ランキング2位のイ・デフンは19日、リオデジャネイロ五輪のテコンドー男子68キロ級の銅メダル決定戦で世界ランキング1位のジャウアド・アチアブ(24=ベルギー)を11-7で下して銅メダルを獲得した。
4年前のロンドン五輪58キロ級で銀メダルを獲得したイ・デフンは階級を変えて2大会連続でメダルを獲得した。女子代表ではファン・ギョンソン(30=高陽市庁)が2004年のアテネ五輪67キロ級で銅メダルを獲ったあと、2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪で大会2連覇を達成し、3大会連続のメダル獲得を記録した。
1回戦でダビド・シルベロ・パトリク・ブイ(26=中央アフリカ)に第1ラウンド終了後に棄権勝ちを挙げたイ・デフンは準々決勝でアフマド・アブガウシ(20=ヨルダン)に8-11で負けて準決勝進出に失敗した。アブガウシは優勝を飾り、ヨルダンに初の五輪メダルをもたらした。
準々決勝が終わった後、アブガウシの手を持ち上げたイ・デフンは、「以前は負けると悔しいき気持ちに駆られて相手選手の喜ぶところを祝福してあげるような余裕がなかった。勝者が決まった瞬間、敗者が認めると勝った方もより軽い気持ちで次の試合に臨めると思った」と話した。また、「準々決勝の相手は試合を楽しんでいたのに、自分は勝とうとした。それが敗因だったと思う。五輪で金メダルが取れなかったからと言って、ここに自分の人生が終わるわけではない。数ヵ月後にはすべて忘れられるだろう。より素晴らしい人間になるために、もう一つ新しい経験をしたと受け止めている」と語った。
アジア選手権、アジア大会、世界選手権で、いずれも2度ずつも優勝しているイ・デフンは、リオ五輪で金メダルを獲ればグランドスラムを達成するところだったが、それはまた次を期待することになった。