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 「アイデンティティー」論議で   文科系

2016年08月23日 12時53分29秒 | 文芸作品

 長野の山小屋で、10人ばかりの人と朝4時まで論議をしていた。主催者による「自分のアイデンティティーを述べて下さい」に始まったものだ。年齢は40歳前後が6人、60台3人、僕。最近よく使われるこの言葉だが、内外の辞書で調べたら理解がえらく難しいもの。英語の個性には別に二つの言葉があるからである。

 という前置きはここまでにして、そこでの拙論を少々。ここら辺りの思考が、マスコミ、ネット時代の最近は随分いい加減になっていると感じてきたし。英語では、余人ならぬ自分独自の感性、信念ということらしいが、普通は良いことに使われる言葉らしい。例えば「卑怯者という個性」などとは使われない。また、いやしくも個性というならば、どうでも良いことには使われず、人としてかなり大事なことに使われる言葉だろう。

 さて、大事なことで余人ならぬ自分の特徴と言っても、人間の場合二つのことがあるはずだ。現実の自分と目指している自分となのだが、アイデンティティーの定義は、「他人もそう認めている」という意味も入るようだから、現実の自分なのである。と、そんなこんなで何を話そうかと色々迷ったが、どうせ話すなら孔子流にやってみようと考えた。「一言にして終身これを行うべきものありや」という調子で

 僕の恩師である哲学者が、「人間に最も大切なこと」として三つのことをよく話していたのを覚えている。きちんと働けること、社会・他人をちゃんと観ていること、精神の高さと、理解した。後2者は、これを僕流に解してきたなかで、いつしかこうなった。「弱い人、困っている人を見たらほろっとすること」と、「自分と他人、社会を観ることを通じて、世界、人間観を深めること」と。

 さて、こう語っていた終わりがけに当然のことながら、こういう質問が出た。「それらが、ご自分のアイデンティティーにどう関わるのでしょうか?」
 僕は当然こう応えるしかない。「現状の自分というよりも、恥ずかしながら目指している自分でした。だが、こういう時代にはこんな論議も必要と考えまして。失礼いたしました」

コメント (7)
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