大西さんの「新聞の片隅に載ったニュースから(22)」です。らくせき
今回は、ちょっと異色なニュースです。
「ヒバリ捕獲した3容疑者を逮捕」
滞空時間競争会開催(2012.6.6毎日新聞夕刊)
「飼育が禁じられた野鳥のヒバリを捕獲したなどして警視庁は6日、
千葉県市原市島野、無職、小出政行(69)ら3容疑者を鳥獣保護法違反容疑で逮捕し、
7人を同容疑で書類送検したと発表した。
10人は68~87歳の男で、75年からヒバリを飼育。
『関東雲雀連合保存会』を組織して小出容疑者が会長を務め、毎年春に
ヒバリが空中を飛ぶ時間を競う『揚げ雲雀会』を開いていた。」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ヒバリを捕まえたり、卵を捕って孵化させて飼ったりすると犯罪になるのですね、
知りませんでした。
記事に「鳥獣保護法違反」とありましたので、久しぶりに六法全書を
ひも解いてみました。
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」というのが正式名称で、
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保、
生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、
自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資する」
(第一条)ことがこの法律の目的だそうです。
法の対象となるのは、「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」とされており、
ヒバリだけではなく、すずめも捕まえたり飼ったり、ましてや食べたりしては
いけないのです。尤も学術・研究などのため許可を受けて飼育する場合は
別だそうです。
ペットショップで文鳥などを売っていますよね。環境省の鳥獣保護業務室に
聞いてみましたら、文鳥やカナリヤ、インコなどは日本の固有種ではなく、
外国から輸入されたもので、飼育種に指定されており、
飼育種は飼ってもいいのだそうです。
ところで私が疑問に思うのは、テレビでよく金子みすずの詩の朗読が流れますが、
その中に
子どもが 子雀 つかまえた
その子の かあさん 笑ってた
雀の かあさん それみてた
お屋根で 鳴かずに それみてた
というのがありますが、この詩が詠まれた時はまだ鳥獣保護法はなかったので、
勿論この詩が法に触れるということはないでしょうが、
テレビのコマーシャルとして使われることはどうなんでしょう。
そこまで顰め面して問題にすることはないのかも知れませんが、
法の理解(普及)という点で適切ではないような気がするのですが、どうでしょうか。
大西 五郎
今回は、ちょっと異色なニュースです。
「ヒバリ捕獲した3容疑者を逮捕」
滞空時間競争会開催(2012.6.6毎日新聞夕刊)
「飼育が禁じられた野鳥のヒバリを捕獲したなどして警視庁は6日、
千葉県市原市島野、無職、小出政行(69)ら3容疑者を鳥獣保護法違反容疑で逮捕し、
7人を同容疑で書類送検したと発表した。
10人は68~87歳の男で、75年からヒバリを飼育。
『関東雲雀連合保存会』を組織して小出容疑者が会長を務め、毎年春に
ヒバリが空中を飛ぶ時間を競う『揚げ雲雀会』を開いていた。」
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ヒバリを捕まえたり、卵を捕って孵化させて飼ったりすると犯罪になるのですね、
知りませんでした。
記事に「鳥獣保護法違反」とありましたので、久しぶりに六法全書を
ひも解いてみました。
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」というのが正式名称で、
「鳥獣の保護及び狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保、
生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、
自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資する」
(第一条)ことがこの法律の目的だそうです。
法の対象となるのは、「鳥類又は哺乳類に属する野生動物」とされており、
ヒバリだけではなく、すずめも捕まえたり飼ったり、ましてや食べたりしては
いけないのです。尤も学術・研究などのため許可を受けて飼育する場合は
別だそうです。
ペットショップで文鳥などを売っていますよね。環境省の鳥獣保護業務室に
聞いてみましたら、文鳥やカナリヤ、インコなどは日本の固有種ではなく、
外国から輸入されたもので、飼育種に指定されており、
飼育種は飼ってもいいのだそうです。
ところで私が疑問に思うのは、テレビでよく金子みすずの詩の朗読が流れますが、
その中に
子どもが 子雀 つかまえた
その子の かあさん 笑ってた
雀の かあさん それみてた
お屋根で 鳴かずに それみてた
というのがありますが、この詩が詠まれた時はまだ鳥獣保護法はなかったので、
勿論この詩が法に触れるということはないでしょうが、
テレビのコマーシャルとして使われることはどうなんでしょう。
そこまで顰め面して問題にすることはないのかも知れませんが、
法の理解(普及)という点で適切ではないような気がするのですが、どうでしょうか。
大西 五郎