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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

戦争体験もの

2008-08-19 09:47:20 | 読書
発見された東条英機の手記で,敗戦を「国民の無気魂」のせいにしているとか,むかついた.「軍人の論理」と報道されていたが,小役人の論理だろう.
ぼくの世代では,戦死のため,クラスの一割くらいの生徒に父親がいなかった.

この時期になると戦争体験ものが書店に積まれる.いままでいちばん衝撃的だったのが
「ヤマザキ,天皇を撃て!」
だった.1969年正月の宮中参賀で,天皇にパチンコ玉を発射した犯人の手記.初刊本(奥崎謙三著 三一書房 1972)が本棚にまだ鎮座しているのだが,辛いと思うので,読み返す気になれない.
Amazonで見たら新泉社から1987年に出たのが最後らしい.
文庫化を!!.

画像の中のもう一冊は
水木しげる「娘に語るお父さんの戦記」河出文庫(1992)
死線をさまよったのは奥崎さんと同じ.水木さんは片腕も失ってしまう.でも (本音は分からないが),天皇の戦争責任なんか考える気もしない...というスタンス.パプアニューギニアで土人 (差別用語っぽいが,本にはそう書いてある) にいりびたるあたり,人生はポジティブにという態度に救われる.しかし土人と仲良くなれるひとなんか滅多にいないはずで,やはり水木さんという,特別な人か兵隊になったのかなとも思ってしまう.
例の細密な挿画多数.中学生から老人まで.
コメント (2)
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