Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

お父さんと伊藤さん

2016-04-06 08:25:14 | 読書
中澤 日菜子 講談社 (2014/1)

Amazon の内容紹介
*****34歳の彩は「伊藤さん」という男性と暮している。彼はアルバイト生活をする54歳。夏のある日、彩のもとに兄から「お父さんを引き取ってくれないか」との連絡が。同棲中の彩は申し出を拒むが、74歳の父は身の回りの荷物を持って、部屋にやってきてしまった。「伊藤さん」の存在を知り驚く父。だが「この家に住む」と譲らない。その日から六畳と四畳半のボロアパートで3人のぎこちない共同生活が始まった。ところが父にはある重大な秘密が…… *****

図書館でなんとなく借りたのが一気読み.16 トンは「お父さん」と同年齢だが,彩=あたし 34 歳の目線で読まされてしまったのは,著者の力量だろう.ウェブによれば,第8回小説現代長編新人賞受賞作.石田衣良氏「台詞の上手さは出色」伊集院静氏「安心して読める文章力を備えていた」角田光代氏「思わず家とは何かを考えさせられた」杉本章子氏「これほど登場人物の体温を感じた作品はなかった」花村萬月氏「テンポよく読めたし、とても安定」..... と,満場一致だったそうだ.

「伊藤さん」かっこ良すぎ.
ネタばらしだが,父の重大な秘密とは万引き常習のこと,雷が柿の木に落ちて火事になる場面とともにストーリーを盛り上げる.これがなければ芥川賞?

タナダユキ監督,上野樹里,リリー・フランキー,藤竜也 で映画化.今秋公開予定.

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