竹原みやげに竹細工のウグイス笛をいただいた.鳴くときは尻尾を上げ口を開く.赤く塗ってあるのは変だが,ま・いいか.
ひと声吹くと外で本物のウグイスがひと声なくではないか !
あちらは「なんか変だな」と思っているらしく,近寄ったり遠ざかったり,短く切ったり長引かせたり.こちらが吹いてから鳴くまでの時間もリズムに乗るときもあれば,黙り込んだかと思うと突然復活したりする.
鳥が鳴くのは縄張り主張と求愛だけと思っていたが,最近のシジュウカラの研究では,そんな単純なものではないらしい.こちらの笛プレイは単調なので,ウグイスには「こいつは馬鹿か」と思われているのかもしれない.
4代目江戸家猫八の本に鳥と会話する記述があった.しかし猫八師匠によれば,ホンモノのウグイスは「体じゅうのエネルギーを使って,喉を膨らませ,絞り出すように鳴く」のだそうで,過度にちょっかいを出すのは慎むべきだろう.
上記ページにホンモノのウグイスのソノグラム (縦軸周波数・横軸時間) を3代目猫八のものと共にアップしてあった.それに下手くそだが,我がウグイス笛プレイのソノグラムも加えて,以下に再掲する.特に断っていない4枚はホンモノのウグイスたちのもの.当地のウグイスも同類の鳴き方に個性があるのは認識していて,そのために騙されてしまうのだろう.
この3代目は暁部隊の一員としての原爆体験がずっとトラウマになっていたそうだ.「キノコ雲から這い出した猫」中央公論社 (1995/08) という著書がある.文庫化を望む.