マレットステーションは Keith McMillen Instrument と Pearl が共同開発した,エレクトリック鍵盤打楽器タイプの midi controller.
マリンバ,ビブラフォン奏者の悩み ; 楽器の解体・組み立て・運搬を一挙に解決してくれるかもしれない.今度のジャズライフ赤松敏弘さんの試奏結果が出るらしい.
仕様を拾い読みすると
EM-1 価格 150,000円
3オクターブ.本体の重さ 7.4kg,幅 124cm
電源は USB から.
音源はパソコン・スマホ・タブレットから.
スピーカーなし.
ボタン操作で音域を変更できる.
動画によれば,セットアップはシンセサイザーに近い.価格が高すぎる気がするが,今まで存在していた malletKAT (3オクターブ) 348,000 円の半額以下ではある !
幅はユニバー並み (音板の幅がプロ用楽器では低音側が広い,これに比べ学校用の幅は均一で「ユニバー」という)で,慣れないと弾きにくいかもしれない.それよりも,7.4kg は相当重い.スタンド,タブレット,アンプまで運んで,配線するなんて...当初閃いた長所は長所ではなくなりそう.
Electric Vibraphone を自ら開発し演奏し続けているのは Bill Ware である.mallet Station もアコースティックな楽器の代替品としてではなく,この方向で使えば面白そう.
GarageBand を使えば,例えばヴァイブ奏法のバイオリン音も簡単?
CD "Played Right" を聞いた印象だが,Bill Ware は既成のビブラフォンから共鳴管を取り去り,個々の音板にピックアップをつけて電子的に生音を制御して,スタンダードも演奏しているのではないかと思う.
マレットステーションで気になるのは叩いたとき腕に還ってくる反動だが,それはどこかでデモ機にさわって感じるしかなさそう.
かってミルト・ジャクソンがどこかの電気ヴァイブを演奏する映像,Festival Newport à Paris - Modern Jazz Quartet 1971 という珍品が Youtube に存在したのだが,削除されてしまった.