昨日の続きみたいなもの...
60年くらい前にはジャズ喫茶なるものがあった.今のライブハウスで,コーヒーで鈴木章治,平岡精二,尾田 悟などのバンドを試聴できた.
ここで vibraphone という楽器が好きになり,平岡精二クインテットの Seiji Hiraoka Plays MJQ Favorites という LP を,本家 MJQ を知らないままに買ってしまった.当時の東芝特有の赤い透明な盤で,片面がいつものクインテット,片面は前田憲男,滝本達郎,猪俣 猛とのカルテットで,フォンテッサ,ジャンゴなどを演奏していたと思う.
ネットを漁ったらこのLPには2万円くらいの値がついていた.買ってもプレイヤーがなくて聴けないけど...
平岡さんは生涯独身で,オートバイ狂.バンドリーダーとしては暴君だったと聞いたことがある.木琴の平岡養一の甥,東明流江児派家元である2代目平岡吟舟の二男で,祖父は実業家で東明流創始者の初代平岡吟舟,だそうだ.
テレビにレギュラー出演するようになってから,シリアスなジャズから徐々に距離を置くようになったようだ.現在名前が出るとしても,「あいつ」「つめ」「学生時代」...の作詞作曲者としてである.
というわけで,ジャズ批評特集の平岡精二の項が取り上げたアルバムは「ナイトクラブの片隅で」ということになったのだろう..
ボーカルでの氏の声はボーイソプラノ (ではなく おじさんアルト) という感じで,ぼくは苦手.ジャズ喫茶 クインテット時代には平岡さんではなく,ベーシストが弾き語りでときどき「あいつ」などを歌っていた.このクインテットのピアニストは東海林修さんで,後に渡辺プロでアイドル歌手のために作曲編曲を手がけた.
動画は Seiji's Boogie.1957 年録音 Jazz at the Torys 収録.オリジナル Big Four との共演.