東野圭吾「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」光文社(2024 /1).
ただいま入院中.写真が絶食後初となるトホホな昼食.月曜日の美食大食がイレウスの遠因.夕食は抜いたが,朝食を普通に摂ったのが直接の原因.生まれは戦前派なので並べられたものを食べないのは犯罪,のように感じるのだ.
「ブラック…」を病院の談話室から借読.前にもこの著者の本を借用した.東野ファンにして常連の消化器外科の患者がおられるようだ.
元マジシャン,今はバー トラップハンドを経営している男が,探偵役ばかりでなく積極的にお芝居を打って,登場人物の人生に介入する.彼の姪がワトソン役.全6篇の連作.殺人なし.ストーリーに無理が目立つが,それでしらけなければおもしろい.「マボロシの女」にはちょっとしらけた.よかったのが「リノベの女」「続・リノベの女」.
シリーズの前作は長編らしい.短編集冒頭の,他に比べて短い「トラップハンド」はプロローグとして読んだが,前作とはどう関連するのだろうか.
残る5篇のタイトルは「‥の女」で統一されている.