アガサ・クリスティー,深町真理子 他 訳「クリスマスの殺人 クリスティー傑作選」早川書房(2021/11) .
同じ内容で巻末に作品解説をつけたものが「クリスマスの殺人 クリスティー傑作選 2022 年版」として 2022/11 に刊行されている.今は珍しい函入り,青が 2021 年版,赤が 2022 年版.クリスマスプレゼントを狙った商品らしい.
図書館では函から出されて書棚に並んでいたが,裸の背表紙に存在感があり思わず手に取ってしまった.
早川書房編集部によるアンソロジーかと思ったがそうではなく,Midwinter Mirder : Fireside Tales from the Queen of Mystery のタイトルで海外で出版されていて,版権は Agata Christie Limited にある.しかしじつは12 篇の短編集のそれぞれはすでにハヤカワ文庫で翻訳出版ていて,それらを集めたもの.
クリスティーの短編集はこれまであまり熱心に読んでこなかったので,楽しく読了.ポアロ,ミス・マープル,トミーとタペンス が勢揃い.パーカー・パインも.ハーリ・クィンは2作に登場する.
筋とは関係のない登場人物の性格作りが,いつもながらおもしろい.本格ミステリーと言えないものも紛れているが,編集にバラィエティを持たせたのだろう.
傑作選でなく,クリスティーの駄作集を読んでみたいもの...
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