最近の若い人は,山で焚き火を囲んで「山の歌」を歌うことはないそうだ.歌うことをしない,のではない.ギター伴奏に流行り歌は歌うらしい.山行にギター持参は大変だが,スマホYouTube のカラオケでだいだいまに合いそうだ.
暗闇で火を囲むというある種特殊な空間での行為は原始宗教的。でもここで歌うべき「山の歌」という文化が伝わっていない。さらに「山の歌」というジャンルは,サークルでは仲間意識を強調していたと思う.こうした仲間意識は現代では不要ということだろう.
ダークダックスあたりのLPのポピュラーな曲のほかに,あまり知られていない曲も歌った。サークル固有のレパートリーが仲間意識を高揚したのだ。「はるかな友へ」「別れの日は辛い」「岳人の歌」など、きれいな曲だった.
上級生から下級生に伝承される,山とは無関係な歌もあったが,これらも上下関係がうすれたら消えてしまうしかあるまい.思い出すのは,下の「カルメン故郷に帰る」の挿入歌と,知床旅情である.後者は加藤登紀子が吹き込む以前にサークルで流行った.
雪山讃歌の「俺たちや街には住めないからに」はあの当時から違和感を感じた.
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