4月に実施された全国学力テスト 国語中3の問題より.
漢文や古文の教育はやめてしまえと言う主張を聞くが,書の場合はどうなんだろう.
この問題では,「希」と「夢」がくっつきすぎていること,ひらがな「と」の書体が他と比べて異質なことなどが問題とされている.国語ではなく美術/デザインの問題みたいだ.
美術として見ると,左右2字ずつと言う配列の強制には異議あり.墨の色が画一である必要はないだろう.字の意味に応じて,あるいは書き手の感情で,字に大小があってしかるべきだ.
墨をすって気を鎮めて,気に入った字句を書くことが身につくのは悪いことではない.でも今のヒトは墨をすることを知らないらしい.「気に入った字句」を見つける部分ことは国語の授業の範疇かも.
今,自分が筆で字を書くとすれば,香典に名前くらいかな.
小さな和菓子屋の張り紙は,必ずしも習字の意味の達筆ではないところが奥床しい.
写真は
増田れい子「インク壺」暮しの手帖社(1985/11)
によります.
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