Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

小辞譚: 辞書をめぐる10の掌編小説

2018-04-03 15:42:48 | 読書
猿江商會 (2017/4/4).
まえがきも,あとがきもなし.辞書に倣って,小口の一部が著者によってそれぞれの位置が黒く染め分けられている.ネットによれば「爪」というのだ.最終ページには「小辞譚猿江商會」の印.

著者は 50 音順で,加藤ジャンプ、木村衣有子、小林紀晴、小林恭二、澤西祐典、三遊亭白鳥、中川大地、藤谷文子、藤谷治、文月悠光.いろんなジャンルから登場する.

猿江商会のホームページをみたら「東京・深川のひとり出版社です」とあった.代表は大修館書店 入社販売部宣伝グループで,PR 誌『辞書のほん』を創刊したが,その後退社して猿江商会設立.
商会の HP によればこの本は「 '15 年に休刊した豪華すぎる PR 誌「辞書のほん」で発表された9つの作品に書き下ろし作品を加えた 1 冊です」.アンソロジーなのに編集者の名前がないのが疑問だったが,社長が自ら編集したわけだ.

Amazon の内容紹介*****
詩人、小説家、女優、落語家、写真家、批評家……。異なる10の才能が描いた〝辞書と言葉と想い〟の小さな物語。*****

PR 誌を読むノリでたちまち読了.小林作品が異色.三遊亭作品は,氏の落語を数えるほどしか聞いていないのだけれど,落語と印象が違う.中川作品は,出だしのゲームの説明はおもしろかったが... 澤西作品は古典な感じがいい感じ.書き下ろしの文月作品もいい.「臆病な詩人」こと文月悠光嬢に,社長は大修館時代から目をつけていたのだろうか?

図書館で借用.☆☆☆★

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