ユリイカ 特集・和田誠 第52巻1号 2020年1月号.
Wikipedia によれば,ユリイカ(Eureka)は、青土社から刊行されている,詩および批評を中心に文学、思想などを広く扱う芸術総合月刊誌である.Eureka は「見つけた」を意味する.毎号特定の作家(詩人、小説家、漫画家、アニメーション作家、芸術家など)の作品、ジャンルを取り上げている.近年では、作家・作品論を総特集した臨時増刊号も多く発行されているが,この号は臨時増刊ではない.
和田誠の自著は約200冊で,書店でも復刊・再版を見かけるが,ご本人はこの数年,仕事はほとんど引き受けず,外出もしなかったと言う.ご逝去が昨年10月7日だったので,ずいぶん早い出版だ.目次は出版社のホームページに出ているけれど,皆さんちゃんと原稿を書いたのだな.
カラーのイラスト多数が和田本の先入観だが,この本は字ばかり.南伸坊x三谷幸喜の対談は2人を描いた和田イラストがないことに違和感.
柔らかい文と,硬い文が入り混じっているが,意外にも硬い文がおもしろかった.
村井康司の和田とジャズに関する文章もあるのだが,FUN AND FANCY FREE からの和田さん自身の文章も再録されていて,1960年4月の「映画とジャズ」がデキシー・スイングの時代を思いださせてくれて,懐かしかった.ここに登場する映画はほとんど見ている.当時16トンは19歳だったはずだが,どういうこと? 大学受験失敗もむべなるかな.
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