黒本とは,黒い表紙の
納浩一「Jazz Standard Bible 1,2」リットーミュージック
のことで,ジャズ セッションに必携らしい.ネットセッション Syncroom (Netduetto)では,この本の1(2) の何ページなどと,曲を指定することになっている.著者は洗足学園音大の先生と認識している.
これがなかった時代にも,Realbook 多数,千一,青本,赤本など,いろいろあったが,どれも権威がなく,たいへんだった.でも,黒本にも多少の問題はある.作曲者の名前が小さいのはどうかと思うが,そのほかに
- 収録曲 黒本にないとマイナー曲扱いされる.St. Louis Blues, Django あたり,あって然るべき.
版を改めるごとに曲は増えている.いっぽう削除された曲もあるが,著作権の問題から らしい.
- キー 例えば Straight No Chaser はオリジナルは Bb だが,F で載っている.マイルズが F だったから? まぁブルースならキーはどうでもいいんだけど. Here's That Rainy Day は昔の RealBook は F だがここでは G.コード進行がほとんど同じ What is this thing called love と Hot house だが,前者はハ長調,後者はフラットふたつ.多分意味があるのだろう.赤松敏弘氏はブログで,モーニンをフラット4つで書くか (黒本) 1つで書くかを問題にしておられる.
- 曲の構成 Round Midnight はマイルズではなくモンク版.でもモンクの曲のコード進行がマイルズ流で載っていることもある.
先日のネットセッションでは Agua De Beber で混乱.INTRO とある部分はじつは A メロじゃないの? と思う.
- コード進行 以前にからあちこちでコピーしてきたのがファイルしてあるのだが,黒本と一致しないことが多い.ピアニストとベーシストが現場で喧々諤々したことがあった.
Georgia ... については Taki(さん)'s blog に分かりやすく書いてある.
ソングブックというスマホ・タブレット用の黒本的アプリが登場したときは,無料だったので ! 多いに感激した.でもすぐに有料になったので忘れることにして,忘れてしまった.
結論 : 黒本さんにはいつもお世話になっていますが,これが唯一の標準とされるのには抵抗があります.
8/3 付記
この記事を Facebook に転載したところ,そちらにコメントをいただいた.
「出版物に関するアフターケア」として,作曲者の訂正,楽譜の訂正が示されている.キーも vol.1 では第6版以降でよく演奏されているものに変更したとのことである.
納浩一「Jazz Standard Bible 1,2」リットーミュージック
のことで,ジャズ セッションに必携らしい.ネットセッション Syncroom (Netduetto)では,この本の1(2) の何ページなどと,曲を指定することになっている.著者は洗足学園音大の先生と認識している.
これがなかった時代にも,Realbook 多数,千一,青本,赤本など,いろいろあったが,どれも権威がなく,たいへんだった.でも,黒本にも多少の問題はある.作曲者の名前が小さいのはどうかと思うが,そのほかに
- 収録曲 黒本にないとマイナー曲扱いされる.St. Louis Blues, Django あたり,あって然るべき.
版を改めるごとに曲は増えている.いっぽう削除された曲もあるが,著作権の問題から らしい.
- キー 例えば Straight No Chaser はオリジナルは Bb だが,F で載っている.マイルズが F だったから? まぁブルースならキーはどうでもいいんだけど. Here's That Rainy Day は昔の RealBook は F だがここでは G.コード進行がほとんど同じ What is this thing called love と Hot house だが,前者はハ長調,後者はフラットふたつ.多分意味があるのだろう.赤松敏弘氏はブログで,モーニンをフラット4つで書くか (黒本) 1つで書くかを問題にしておられる.
- 曲の構成 Round Midnight はマイルズではなくモンク版.でもモンクの曲のコード進行がマイルズ流で載っていることもある.
先日のネットセッションでは Agua De Beber で混乱.INTRO とある部分はじつは A メロじゃないの? と思う.
- コード進行 以前にからあちこちでコピーしてきたのがファイルしてあるのだが,黒本と一致しないことが多い.ピアニストとベーシストが現場で喧々諤々したことがあった.
Georgia ... については Taki(さん)'s blog に分かりやすく書いてある.
ソングブックというスマホ・タブレット用の黒本的アプリが登場したときは,無料だったので ! 多いに感激した.でもすぐに有料になったので忘れることにして,忘れてしまった.
結論 : 黒本さんにはいつもお世話になっていますが,これが唯一の標準とされるのには抵抗があります.
8/3 付記
この記事を Facebook に転載したところ,そちらにコメントをいただいた.
「出版物に関するアフターケア」として,作曲者の訂正,楽譜の訂正が示されている.キーも vol.1 では第6版以降でよく演奏されているものに変更したとのことである.