Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

紙製のフルート

2008-08-10 10:29:27 | 新音律
西村公伸先生による近畿大学工学部の公開講座.今回は厚紙でフルートを作った.

何だこんなのでも鳴るのか!

インドの音階のフルートのために,お金を使って立派なものを作ったのは馬鹿だった.
16音平均率もこれで...と言いたいところだが,指は10本しかないので,音数が増えるとだめかもしれない.

夏休みの工作にいかがですか.
息穴と指穴は,本当は楕円が良いのだが,難しいから四角に切り抜く.筒状に丸めて両面テープで張るのだが,ここと,筒の吹き口側をふたするところがちょっと難しかった.
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電気製品不調

2008-08-08 09:57:45 | エトセト等
ぼろテレビ 地デジが来るまで 保ってくれ

という川柳が新聞に.わが家みたいな田舎の人の投稿だろう.ここはいまアナログケープルテレビだが,地デジ化は金がかかるので団地の足並みがなかなか揃わない.わが家のテレビはIOデータ製の計算機液晶モニタの転用で,5歳くらいだからまだ「新品」とまではいかなくても,ぼろではないつもり.しかしこのまえ若いひとに,一本縦に黒い線が入っていると指摘された.こちらは目が悪くて気づかなかったらしく,何時からのことなのかわからない.言われると気になるものだ.ネットで調べたところ修理代15000円,新品を買えば30000円くらい.まー ほっとこう が,結論.

シャープのインクジェット・ファックスコピー複合機が印刷中にがたんと止まる.「インクを確認して下さい...保護シールをはがして下さい」のメッセージ.
シャープの人に来てもらう.カラーと白黒の2個のインクが装着されているのだが,白黒のインク残量を表示しない.白黒インクカートリッジを交換したら何事もなかったように動き出した.カートリッジの中の回路がいかれたのが原因.ちなみに,カラー印刷中の故障だった.

カートリッジはHP製で,シャープの責任ではないと,シャープさんは嬉しそうにお帰りになった.修理代は無料だったが,カートリッジはくれなかった.
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ブラバン

2008-08-05 09:16:22 | 読書
津原泰水著 バジリコ(2006/9)

バジリコ提供の梗概によれば
舞台は広島、主人公は、高校のブラスバンド部で「弦バス」を担当していた。いまは楽器とも離れ、独り地元で小さな酒場を開いて細々と生活する毎日。そこへ元バンドのメンバーの披露宴のため、ブラスバンド再結成の話がもちあがった。あの日に戻り、あの輝きに満ちた時間を取り戻すため、バンド再結成に奔走する主人公。しかし、かつてのバンドメンバーの消息をたずね、出会う先々で直面する苦い現実……それぞれの人生が浮き彫りになる。はたして再結成は実現するのか。再結成の舞台の日がせまる。

一昨年の発表.文庫化されたら買おう,でもバジリコ文庫なんてないなと思っていたら,ハードカバーを図書館でみかけたので借り出した.

この手の小説大好き.ブラバンなんて全く経験がないのに,デジャビュ感覚.広島弁の会話のせいかもしれない.80年代と現代を往ったり来たりするストーリーも良い.高校のクラブの顧問って,大学のと違ってずいぶん偉いんだな.この顧問の女性教諭がストーリーにめりはりをつけている.

ぼく的には管楽器の面々は周りにいるのに,管楽器のことは何も知らなかったので新鮮であった.全然音を出さずに,吹き真似だけをするメンバーが愉快.
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続 ワイングラスで音楽

2008-08-05 07:57:26 | 新音律
近所の近畿大学工学部で公開講座を聴講.西村公伸先生による「楽器の仕組み」.

ワインの瓶に唇をあてるとぼーぼーと鳴る.
先生「水をたくさん入れたほうが,
A 高い音になる B 低い音になる
どちらですか」

答はA.瓶に水を入れた残りの空気の高さが,笛で言えば長さに相当する.水が多い方が空気が短いから,音が高い.

ワイングラスの縁を濡れた指で擦るぴーっと鳴る.
先生「水をたくさん入れたほうが,
A 高い音になる B 低い音になる
どちらですか」

ぼくはさっきの問題の先入観でひっかけられ,間違えてしまった.答はB.

先生の説明.振動周波数すなわち音の周波数は,バネ定数の平方根に比例,質量の平方根に反比例する.
瓶を鳴らすときは,瓶に残った空気がバネの役目を果たし,長いバネがゆっくり振動するように,気柱が長いとゆっくり振動する.
グラスの場合はグラス自体が振動する.水が多ければ質量が大きく,振動数が小さくなる.

そうだった!! というのを後で思い出した.
瓶の方は計算に乗るが,ワイングラスの方は難しいそうだ.

画像は講座のときのものではありません.
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銀齢の果て

2008-08-03 09:36:28 | 読書
筒井康隆著.新潮文庫 (2008/8)

2005年に小説新潮に連載,2006年に単行本化されたものだが,もうちょっと早く文庫にしたらもっと売れたんじゃないだろうか.穂村弘解説.山藤章二のいじわるタッチの挿画がよい.おじいさんよりおばあさんを描いた方が筆が冴えている.

老人が増えすぎ,老人相互処刑制度が施行された.「その地区」に指定された町内に住む70歳以上の老人は,1ヶ月以内に最後の一人まで殺し合わねばならない.もし複数の老人が生き残った場合は,全員厚生労働省中央人口調整機構によって抹殺されるという,老人版バトルロイヤル.主として蔦屋という菓子舗のご隠居の目線で話しが進み,どこにでもありそうな町内が舞台.

プロットだけで成り立っている小説で,エロ・グロ・ナンセンスが嫌いな方は読むに耐えないと思う.ボクはと言えば,一気に読んでしまった.象だの,捕鯨の銛だのが出てくる.人間の血を浴びると熱いというのも,嘘かもしれないがリアルだ.ちかごろ筒井さんは純文学づいているのかと思ったが,ここでは本来のSF作家に戻ったようだ.

もちろんこれはSFではない.最近無差別殺人が若い人の間で流行しているが,最近無差別殺人を夢見ているのは,じつは後期高齢者とその予備軍だろう.いまのところ暴走老人たちも,アキバの青年ほど暴走出来ないところがかわいいではないか.小説では,老人たちの矛先が若い層に向かう前に,老人相互処刑制度で千手を打ったのだろうか.

自分でトイレに行けなくなってまで生きていたくはないと言うのは.トイレに行けなくても賢明に生きている人に対する冒涜だし,そもそも実際にトイレに行けなくなった時点で自分はどう思うかは分からない.歳をとるとどうなるかというのは,歳をとってみないと分からない.でも現に改造内閣の平均年齢は60歳強だから,悪意はないとしても,老人の自殺奨励,老人に対する自殺幇助の程度は法制化されても不思議ではないかも.

タイトルが「銀嶺の果て」のもじりと分かる者はバトル対象者かも.ちなみに筒井さんは1934年のお生まれです.
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reading

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