Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ドラゴンの目線

2009-11-09 10:09:45 | エトセト等
GATHERING FOR GARDNER トリックアート・ドラゴン


こちらが上下・左右と移動しても,しっかり追いかけて来るドラゴンの目線! (このYouTube映像が削除されたとしても,Gathering for Gardner で検索していただくと同種の映像が引っかかると思います.)

大学の学園祭・心理学の学生による会場に等身大に作ったドラゴンがいて,大迫力であった.ただし大きいから,何メートルか移動しないと目線効果がわからない.片目でみたほうが認識しやすいなどと,説明はラクではないようだ.
錯視は人気テーマだが,ことしは特ににぎわっていたようだ.会場で型紙を貰って作ってみた.
型紙はネットからもダウンロード出来る.



裏から見るとこの通り.表からは凹凸が逆になる.

このドラゴン君,先代の三遊亭金馬に似ていると思うのだが...
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竹久夢二

2009-11-07 08:57:38 | お絵かき
奥田玄宗・小由女美術館 竹久夢二展 あこがれの欧米への旅

夢二式美人・欧米滞在中のスケッチ・楽譜カバーなどのグラフィックスの三部校正.
美人画は現代の美人の基準からかけ離れているせいか,ぴんと来ない.
スケッチは,昔の欧米の街や人々がなまなましく描かれていておもしろい.
でも最後の,商業デザインの先駆け的作品群がしゃれていた.

大正から昭和にかけての,セノオ楽譜のカバーのタイトルは横書きだが,左から右へ書くのと,逆に右から左に書くのが混在している
このポスター (いいでしょう!) に至っては,一枚に右書き,左書きが混在.名前が夢二ではなく夢生.

J 子は風呂敷を購入.
美術館にはわれわれを含め,爺さん婆さんばかりだった.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴッホの遺言

2009-11-05 07:07:58 | 読書
小林英樹「完全版 ゴッホの遺言」中公文庫 (2009/10)

帯に「日本推理作家協会賞受賞から10年」とあるが,受賞は評論その他の部門.それにしても,この本は推理小説とは何の関係もなく,日本推理作家協会もなかなかやると思わせる.

ブログ冒頭のカラー写真は「アルルのゴッホの寝室」.この絵の他にゴッホ自身によるとされる,スケッチが2枚と油彩のレプリカが2枚存在する.スケッチのうちの1枚はゴーギャンあての手紙にあってこれは本物.残る1枚がこの3枚のモノクロ画のいちばん上.これが偽物であると推理する過程が,この本の前半である.その論拠は,実際の部屋の平面図,スケッチの線,窓の開き具合,壁にかけた人物画等々,多岐に渡っている.


ここに引用したのは,遠近法に基づく透視線.3枚の中央のように,偽物のはまるででたらめで,著者曰く,こんなものをゴッホが描くわけがない.確かにゴッホの油彩画では透視戦は下のように一点に向かって消失する.教科書通りである.他のレプリカもゴーギャンあてのスケッチも同様.もっと鮮明な図を見たい方は本を買って下さい.

この前半はきわめて説得力がある.
著者は愛知県立芸術大学教授・油画専攻とのこと.分かりきっていることもだめ押しに図示してみせるあたり,いかにも大学の先生らしい.

後半はゴッホと,弟テオおよびその妻ヨーとの人間模様と,そのためにゴッホが自殺に追い込まれる過程.著者は上記贋作はヨーまたはその関係者の仕業としているが,前半ほどの論理的迫力はない.人間関係は割り切れないものだし,こう言う解釈もあるかな,というのがぼくの読後感.
でも,人によっては後半を面白いと感じるかも.

昨年,ひろしま美術館所蔵の油彩「ドービニの庭」で,いちど描かれた黒猫が後から塗り消されたことがあきらかになった.このため,10年前の記述が改められ,このたび「完全版」となったとのこと.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二人展

2009-11-03 08:56:34 | お絵かき
案内はがきを作りました.
中央のは J 子の 50 号ですが,まだ制作途上.完成した姿は会場で.



会場はこちらです.
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天使の建築?

2009-11-01 08:28:22 | 読書
中村 弦「天使の歩廊―ある建築家をめぐる物語 」新潮社(2008/11)

*****内容(「BOOK」データベースより)*****
時は明治・大正の御世。孤独な建築家・笠井泉二は、依頼者が望んだ以上の建物を造る不思議な力を持っていた。老子爵夫人には亡き夫と過ごせる部屋を、へんくつな探偵作家には永遠に住める家を。そこに一歩足を踏み入れた者はみな、建物がまとう異様な空気に戸惑いながら酔いしれていく…。
**********

昨年の日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作とのことだが,一年遅れで図書館で借りた.
「xx館の秘密」の類いはミステリーのひとつの分野.目次の次に,もっともらしい鳥瞰図や間取り図があるのが個人的には好き.こうしたミステリの延長と思ったら,違っていた.この手のものには,これまでに出会ったことがない.読みはじめたら止められなくて最後まで行ってしまった.

6編の短編連作が明治14年のエピログと昭和7年のプロログに挟まれている.この時代の洋風建築もテーマみたいなもの.
各編は時代順ではなく,全体がうまく構成されている.

でも,
第1編では笠井泉二は単なる優秀な建築家と思えるのだが,5編目でその正体が「天使」であるという解釈が,ひとりの登場人物から語られる.こういう超自然的な設定で,もっともらしく書かれた小説からは引いてしまう.

雨宮という,いかにも悪役らしい悪役?が出てくるのにも鼻白む.でも悪役は人間であって,悪魔ではないので,天使は相手にしない.続編で本当の悪魔登場などということにはならないでほしい.
オカルトとかホラーとかとは遠い位置にいるところに好感 なんだから.

うまい小説だが,もっと別な書き方も出来たんじゃないの? というのが勝手な読後感.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg