Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

五味太郎「俳句プラスアルファ 象」

2020-09-20 09:14:50 | 読書
絵本館 (1988/12).

古書市で購入.
カバーイラストと同じタッチの幾何学模様の色刷りをバックに4句/2ページ.ときどき1ないし2ページのエッセイ.全 40 ページの美しい本.
著者は絵本作家と認識していた.その俳句は.理解できないところが魅力.

 象が居てのそりのそりとお伽する

この句がが本のタイトルの由来かな.
季語はないのが多い.動物がよく出てくる.

 中庸の鰐は寡黙の皮を着て
 振りむけばおくれてきたるゴリラかな
 春風はけものの腹のあたたかさ

怖いのもある

 吾が妻にスープ半分毒半分

エッセイはふつうにわかりやすいが,あまり俳句と関連しない.ただし最後に「俳句」と題する文章があり,体裁は他のエッセイと同じだが,あとがきっぽい.

同じ著者で,1994 年には岩崎書店から「俳句はいかが」という本が出ている.検索したら,こちらは市立図書館に7冊もある ! この「俳句プラス...象」も2冊 !
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龍虎図

2020-09-19 08:35:21 | お絵かき
CDケースに内側からアクリル絵具.

1 毛を逆立てている子猫の写真をみて,逆立っている毛を描きたくなった.
2 猫がモノクロなので,このあたりに出没するカラフルなニホントカゲを相手に配することにした.
3 タイトルを「龍虎図」とした.虎はらマイクロ化,竜はナノ化である.

反省 
1 トカゲの尻尾はとても綺麗だが,大きく描くわけにもいかず,残念.玉虫色の絵具を使えばよかった.あとの祭りである.
2 龍虎図なら,虎猫にすればよかった.これもあとの祭り. 
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吉田暁子「父 吉田健一」

2020-09-18 08:49:44 | 読書
河出書房新社(2013/12).

著者の兄・吉田健介氏と,著者の従兄弟にして,我が周辺では悪名高き麻生太郎氏への興味から,古書市で購入.
兄はしばしば登場するが,麻生家は著者の視野に入ってはいないようだ.

酒豪として知られる「父」だが,客があるとき以外家で飲むことはなかった,とか,時間表に従うように規則正しい日常とか,自律的なひとだったらしい.
父が境の襖を開けて書斎で仕事をしていて,畳何枚か離れた縁側で(子どもだった)私(=著者)が何かしながら歌を歌っていると「悪いけどもう少し遠くで歌ってくれない?」と声が掛かった...というくだりなど,いいではないか.
でも,ハレの日には料亭から懇意な料理人を呼んで調理させるなど,やはりわれわれとは階級が違う...

知的で尊敬できる父を持つことの幸福が感じられる.
「父と私は,結局は偶々ということだろうが,表面はまことにうまくいった親子だった」という記述があるかと思うと,
「母にも兄にも優しい想いはあり,精一杯肯定的な気持ちで付き合いきったとと思うが,父に対する私の想いと比べると,忘れられるなら忘れてもいい,と言う他ない」という記述もある.

吉田健一の本は 2-3 冊読んだことがあるだけだが,著者と文章が似ているように思った.
世代は下がるが「父 麻生太郎」という本が出現したらどうだろう.この本よりは売れそう.でもおもしろいかどうかは,著者次第だな.
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蕎麦 @ 呉 饕餮庵

2020-09-17 08:32:12 | エトセト等
Wikipedia のコピペ
****饕餮(とうてつ) は中国神話の怪物.体は牛か羊で,曲がった角,虎の牙,人の爪,人の顔などを持つ.饕餮の「饕」は財産を貪る,「餮」は食物を貪るの意であって,何でも食べる猛獣というイメージから転じて,魔を喰らうという考えが生まれ,後代には魔除けの意味を持つようになった.*****

ウェブの美食サイトで知った店だが,東広島呉道路の開通で足が遠のいてしまい,たぶん10年ぶり以上の訪問かも.店主は代替わりしていた.接客はお嫁さん???
ホームページは,記事メニューが小さく見づらい.

J 子は写真のナスの揚げ浸し蕎麦.こちらは二八蕎麦の大盛り,つけ汁はごま汁とペア,プラス きのこの天ぷら.蕎麦が美味しくて,夢中になって食べてしまった.ちなみに蕎麦は二八・田舎・生粉から選べる.

名店と思うが全然気取っていない.プレハブのシンプルな店構えと,でかくてエゲツない看板.メニューも大衆的.「汁なし坦々うどん」などというのもあり,興味津々.
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星新一「つねならぬ話」

2020-09-16 08:33:17 | 読書
新潮社 (1988/11).
現在は新潮文庫に入っているが,こちらは凝った造本.装丁 東幸見.挿画(西のぼる)入り.大活字で,A5 1ページに12行.この時代はまだ出版界にも余裕があったのだろう.

星新一公式サイトの Editor's Pick (発売から時間がたっているものをあらためて紹介するページ) の,文庫版の紹介によれば

*****
星新一が自分でまとめた最後の作品集です。 神話、民話、昔話、そして夢、どれもとってもみじかい52話。 1001編達成後、もうショートショートにカウントされなくてもいいと考えたら、こういう作品になったということか……?

作家へのアドバイスのような文が、ところどころに見うけられます。
たとえば、こんなの

焼きなおしなら、もっとうまくやれと。(天空の神話)
もっと大げさに話してみるか。(やじうま神話)
では、旅行記をお書きなさい。(旅情)
そう終らせては、よくできた話になってしまう。(壷)
つじつまを、無理に合わせることはない。(緑)

この作品群は小説家を引退する儀式だったのでしょうか。
*****

でも71歳の逝去はこの出版の8年後.この8年間をどう過ごされたか,近頃晩年を実感している79歳の16トンとしては興味がある.



これが目次.「はじまりの...」「もしかしての...」「ささやかれた...」が雑誌に発表されたときのタイトルはそれぞれ「創世の物語」「歴史の副読本」「ささやき民話集」.
「はじまりの...」の「さざれ神話」は「君が代」を題材にしている.
「もしかしての...」は一応ストーリーがある.エス氏もエヌ氏も出てこないが,あいかわらず会話が SNS 以前の電報みたい.
「ささやかれた...」はオチのない小噺集.

思い出したときにパラパラと読むのはいいが,連続して読むのはつらいかな
古書 350円.
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二神山ふたたび

2020-09-15 08:25:33 | エトセト等
一昨日の日曜日.広大マスターズ主催ウオーキング大会 広大キャンパス&二神山コース.平均年齢たぶん70歳くらい.30人弱が4班に分かれ,遠足みたいに歩いた.
9時過ぎから歩き始め,大学構内を半周後,4月に J 子と云ったのと逆コースで登山し昼前に出発点に戻った.登りは急だが短時間で,逆の方が楽に感じた.事前事後の体操が有効であったと言うのがJ 子説.
秋きぬと朝はさやかに思えたが やはり汗かき 蚊にも喰われた.

登山口に竹の杖が多量に置いてあり,使用後は返してもいいし持ち帰ってもいいとのこと.16とんは長いのを1本,J 子は両手用に2本いただいた.螺旋状の模様は蔓草に絡まれ締め付けられた後だそうだ.ホームセンターで椅子の脚用のゴムキャップを買って接着するのが良いそうだ.
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論理的に誤っている !! 旅客機でのマスク拒否乗客の扱い

2020-09-14 08:03:42 | エトセト等
マスクの着用を拒んだ乗客が,離陸前の機内から降りるよう指示されたり,あるいは離陸後最寄りの空港に臨時着陸して下されたりしている.降すことは必要ではなく,そのまま飛行すればいい,というのがぼくの見解.

そもそもマスクの目的は 1)ウイルスを持ったものがウイルスを撒き散らさない; 2)ウイルスから鼻口を守る のふたつである.
マスクを着用すれば 100% 安全ということはないが,それを言い出すとマスク着用義務の前提が崩れる.

マスク拒否乗客以外の乗員乗客が全てマスクを着用していたとすれば,拒否乗客がウイルスを持っていたとしても,2) が機能して残りの乗員乗客は安全である.
逆に他の乗客乗員のなかにウイルス保持者がいても,1) により非マスク客にウイルスが感染することはない.
非マスク乗客が一人なら,何事も起こらない!! 運行を妨げてまで該当する乗客を降すには及ばない.

複数のマスク拒否乗客がいて,その中にウイルス保持者がいたとしよう.この場合もマスクを着用している乗員乗客は 2) により安全.危険なのはマスクをしていない乗客だけ.彼ら彼女らの間に感染がおこっても自業自得と割り切るならば,やはり運行を妨げてまで降すには及ばない.

マスクなしの乗客が 10人 20人となったら,クラスター化を恐れる必要があろう.しかしマスクを拒否する乗客がひとりふたりなら,放っておけばいい.その人が危険に晒されても自業自得,というのが,数学的な結論.

この前あわてて,団地の役員集会に行ったら,マスクをしていないのは自分だけだった...

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非ミステリ作家によるミステリ集? 事件の予兆

2020-09-13 06:32:46 | 読書
中央公論新社編集「事件の予兆-文芸ミステリ短篇集」中公文庫 (2020/8).
井上靖,大岡昇平,小沼丹,山川方夫,遠藤周作,野呂邦暢、吉田知子,野坂昭如,大場みな子,田中小実昌
解説 堀江敏幸

非ミステリ作家によるミステリ集と思ったが,純粋なミステリは皆無.

かっての「文豪ミステリ」では佐藤春夫,谷崎潤一郎あたりには純粋ミステリと言っていい作品があった.新しいところでも,井上ひさし,福永武彦あたりが書いている.
しかしここでは,ミステリ・シリーズを書いている小沼丹作品にもはぐらかされた.
遠藤作品はふざけたエンタメ路線.この路線なら野坂作品がやはりプロっぽい.田中作品は...なんじゃらほい.山川,野呂のショートショートと言うには長いが,短めな作品が意外に良かった.
ぼく的ベストは大岡昇平.次点 吉田知子.

恩地孝四郎のカバー図版に,買う気を起こしてしまった.
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被曝ポンプ

2020-09-12 10:12:17 | エトセト等
広島駅付近の歩道に点在する4台の,原爆で被爆したポンプのひとつ.
児玉美空さんは小学校4年生の夏休みに「被爆ポンプ」を主人公とした絵本『ひばくポンプ』を制作.クラウドファンディングで得た支援金で絵本は広島市内外・海外の小学校へ寄贈される.すでに移転された他のポンプたちと共に,写真のポンプ「私」の所在地が左の地図に示されている.

Amazon などでも絵本が買えるようにすればいいのに.....
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三滝荘

2020-09-11 08:58:11 | エトセト等
三滝荘は広島の老舗料亭だそうだが,今までデパートでおせち料理パッケージを売っているという認識しかなかった.

洋館が明治の終わりに建てられ,昭和初期に和風の本館が増築されたという (このブログには独立した庭園料理の記事もある).広島では貴重な,被曝を免れた木造建築.ただしレストラン利用者が案内されるのは,木造部分を経由して,写真左手に隠れた,快適だが無粋なモダン建築部分に である.靴のまま上がれるのがいい.
右は網代織りの廊下天井.



テーブルの上に品書き.いちばん安い3520円 (ただしサービス料とか税金とかで飲まなくても5000円に迫る) だが,こんなに食べられるだろうか... 
しかし心配無用.出てきたのは下左の松花堂弁当みたいなもので,個々の区画が品書きの一行を占めている感じだった.とてもおいしい.
食事「秋の実おこわ」はちゃわんの半分もなかったが,おかわりしたのが間違いだった.右の酒升に入った甘味ティラミス抹茶付で飽食,夜までもたれた.われわれも歳をとったものだ.

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