【記者ノートfrom湊町】:政局に飛び交うブーメラン
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【記者ノートfrom湊町】:政局に飛び交うブーメラン
10月に東京から大阪に赴任し、27日の衆院選を中心に取材した。自民党と公明党の連立与党は衆院465議席の過半数に満たない惨敗を喫した。永田町では、過去の言動が自身に対する攻撃材料となることを「ブーメラン」というが、政局のキーマンに、ブーメラン使いがそろった感がある。
衆院選の開票が進む中、険しい表情を浮かべる石破茂首相=10月27日午後、東京・永田町の自民党本部(春名中撮影)
石破茂首相は平成19年参院選で自民党が敗れて衆参で与野党が逆転する「ねじれ国会」となった際に、当時の安倍晋三首相に「続投なら自民が終わる」などと述べ、退陣を迫った。今回の衆院選では、与党過半数という目標を果たせなかったが、続投を決め込んだ。
国民民主党は衆院選公示前から4倍となる28議席を獲得して「キャスチングボート」を握り、玉木雄一郎代表は一躍脚光を集めた。その直後、女性との不倫疑惑を認めた。玉木氏は過去にX(旧ツイッター)で不倫問題で議員辞職した宮沢博行氏に関し「政務三役にもセキュリティクリアランスが必要なことを示している。(中略)性的行動をチェックする国民民主党の修正案を取り入れてもらいたい」と投稿した。自身は代表を続けている。
野党第一党の立憲民主党の野田佳彦代表は、民主党時代の21年衆院選の際に「マニフェストに書いていないことはやらない」「シロアリ(=天下り)を退治しないで増税はおかしい」と演説で述べたが、首相に就任すると公約にない消費税増税に動いて批判を浴び、24年衆院選で下野した。
まあ、結果を出してくれれば、ブーメランもご愛嬌(あいきょう)と笑い飛ばせるか。(沢田大典)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます