路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【中山知子の取材備忘録・02.02】:石破首相に3日遅れのお誕生日プレゼント? トランプ大統領との会談、キーマンはやはりあの人か

2025-02-02 11:01:50 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【中山知子の取材備忘録・02.02】:石破首相に3日遅れのお誕生日プレゼント? トランプ大統領との会談、キーマンはやはりあの人か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【中山知子の取材備忘録・02.02】:石破首相に3日遅れのお誕生日プレゼント? トランプ大統領との会談、キーマンはやはりあの人か 

 昨年来の懸案だった石破茂首相とトランプ米大統領の首脳会談が、石破首相が訪米して、2月7日(現地時間)に行われることになった。本来は昨年11月、南米での国際会議の後、米国に移動して就任前のトランプ氏との面会も模索されたが、最終的に、トランプ氏が正式に大統領に就任した後のタイミングが選ばれた。日本では通常国会が開会中。衆院予算委員会での与野党論戦をいったん終えた後のタイミングで、石破首相は訪米することになる。

 首相は、2月4日が68歳の誕生日。約2カ月あまり続いた「石破首相がトランプ氏に会えない問題」は、ようやく解消され、3日遅れとはいえ、何よりのお誕生日プレゼントとなるのでは?と話す自民党関係者の声を聞いた。

 首脳会談といえば、相手国に持参する「手みやげ」が、よく話題になる。対トランプ氏でいえば、最初の政権が発足する前の2016年11月に当時の安倍晋三首相が、共通の趣味でもあるゴルフのドライバーを1本持参し、どの国の首脳よりも早くNYのトランプタワーに乗り込んだ。ドライバーは「本間ゴルフ」のシニア層向け最高級ラインで、価格は54万円(当時)。ヘッドもトランプが好きな金色。このお土産が与えたインパクトは少なくなかったようで、その後の盟友関係にもつながったといわれている。

 関係者によると、石破首相のトランプ氏との首脳会談に備えて、昨年来、政府内でさまざまな準備は行われてきたという。そこには「首脳のセンスと調査能力が表れる」(関係者)といわれるおみやげの準備も含まれ、目利きのセンスも問われるそうだ。トランプ氏にドライバーを贈った安倍氏は、前任のオバマ元大統領には、ゴルフパターを贈っている。オバマ氏もゴルフ好きで知られ、首脳同士の「共通の話題」が、おみやげ選びのテーマになった側面もありそうだ。

通常国会召集日、本会議場の自席で中谷元防衛相(左)と談笑する石破茂首相(2025年1月24日撮影)
通常国会召集日、本会議場の自席で中谷元防衛相(左)と談笑する石破茂首相(2025年1月24日撮影)

 一方、「テーマ」を考えたはすが、物議を醸したおみやげもある。岸田文雄前首相が2023年3月、ウクライナを電撃訪問してゼレンスキー大統領と会談した際には、自身の地元、広島の工芸品「必勝しゃもじ」をプレゼントの1つとして贈った。しゃもじは宮島の伝統工芸品だが、かつての日清戦争や日露戦争の際に「飯取る」「敵を召し捕る」の語呂合わせから、しゃもじを厳島神社に奉納するようになった言い伝えがあるそうだ。地元では、勝負の際の「縁起もの」で知られ、日露戦争で日本がロシアに勝利したことを踏まえ、ロシアの侵攻を受けるゼレンスキー氏を励まそうとしたようだが、逆にロシアを刺激する恐れもあるとして、賛否を呼んだ。

 一方、岸田氏は昨年、バイデン前米大統領と会談した際には、同年元日に発生した石川・能登半島地震の地元を代表する、輪島塗のコーヒーカップやペンを贈っている。こうした日本の災害被災地の名産品だけでなく、首相とゆかりのある地域の品を持参する場合もあるという。石破首相の地元鳥取にも「因州和紙」「弓浜がすり」をはじめ、陶磁器や織物など多くの名産品があり、そうした品も候補になるのかもしれない。

 一方、トランプ氏といえばやはりゴルフ。ゴルフ部出身ながら、国会議員になってからは事実上「封印」している石破首相が、ゴルフに関連した話題を持ち出す可能性は「低い」といわれるが、予測不能、何を仕掛けてくるか分からないトランプ氏に、強いファーストインプレッションを与えることが大事なのはいうまでもない。そこで鍵を握る人物がいるという。

 ある政界関係者を取材すると、「総理とトランプ大統領の話題が一致するのは、結局、安倍さん」と話してくれた。「トランプさんは今も安倍さんを『良き友人だった』と述べている。石破首相は安倍さんとの関係は良くなかったが、トランプ大統領が2人の関係性を詳細に把握しているとは思えず、石破さんは『シンゾーの後任』という位置づけだろう。となれば、最初は安倍氏をフックにしていくことも、1つのやり方かもしれない」そうだ。

安倍晋三氏(2020年撮影)

安倍晋三氏(2020年撮影)
 トランプ氏は、第1次政権時よりも言動がさらに過激化し、やりたい放題ぶりが増しているように見える。そんな「猛獣」(関係者)に対峙(たいじ)するため、初対面時の印象はかなり大事になってくる。安全保障の論客として鳴らしてきた石破首相だが、トランプ氏を「おっ」と思わせるファーストインプレッションを演出できるだろうか。【中山知子】(ニッカンスポーツ・コム/社会コラム「取材備忘録」)

中山知子の取材備忘録

 ■中山知子の取材備忘録

 ◆中山知子(なかやま・ともこ) 日本新党が結成され、自民党政権→非自民の細川連立政権へ最初の政権交代が起きたころから、永田町を中心に取材を始める。1人で各党や政治家を回り「ひとり政治部」とも。現在、日刊スポーツNEWSデジタル編集部デスク。福岡県出身。青学大卒。 

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・コラム・「中山知子の取材備忘録」】  2025年02月02日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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