【金口木舌・11.26】:地域で息づく支えあい
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・11.26】:地域で息づく支えあい
「集団登校続けて26年」との見出しに、一列に並んで登校する児童生徒の写真が添えられた。1974年7月30日付の本紙に、名護市の瀬喜田小中学校の話題が掲載された
▼各グループごとに集合し、中学生が小学生を支えた。72年の日本復帰を経て、急速に都市化が進む中で話題性があったのだろう。記事は「児童生徒の仲はすこぶるよく、遅刻する者もほとんどいない」と伝えた
▼支え合いの精神は、今も学校や地域で息づいている。このほど、瀬喜田小の児童らが地域に呼び掛け、いらなくなった子ども服を集めた。大手服飾メーカーと共同で実施し、服は難民キャンプへと送るという
▼文章やイラストを添えた段ボールを地域の公民館に持ち込んで、呼び掛けた。支援の輪は広がり、多くの服が地域や近隣の保育園、近くの東江小学校から寄せられた
▼仕分け作業中、高学年が年下の児童らを気遣う姿が印象的だった。1~6年まで「たてわり班」をつくり、班ごとに行動するという。児童数45人の小規模校ならではの取り組み。遠くで困っている人を想像し、行動した児童らの姿に、温かな地域性を見た気がした。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年11月26日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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