憲法第20条は皇国史観だけが原因ではない!
日本の歴史の中で宗教の歴史総体を捉えて考えることが必要だ!
「しんぶん赤旗」【社会・総合】7月1日付け
ネットにも掲載なし!
愛国者の邪論は、この歴史的快挙について、以下のように考えています。
それは、日本における信仰の自由を掲げた貴重なたたかいの歴史だということです。
「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」という憲法第20条の源流の1つだということです。
日本国憲法第97条は、「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである」と明記しています。
「人類」の中には「日本」の「庶民」「人民」=「ピープル」も含まれていることは当然です。
しかし、憲法は、①アメリカから押し付けられた! ②憲法は古くなった! ③憲法は国際環境に合わなくなった! ④憲法は一度も「改正」されていない!などの「風評」が意図的に創られ、拡散され、これが現在の憲法「改正」の「根拠」となり「風潮」となり「不評」として、一定の「支持」を得ていることも、事実です。
同時に共産主義が自由と人権、民主主義の最高到達であるとするならば、この事実は、日本における共産主義の源流でもあるということでもあるわけです。
憲法も共産主義も、「外国産」のようになっていますが、日本の歴史を意味付けると、憲法を活かす歴史の創造的発展の中でこそ日本型共産主義が構築できるということでもあるわけです。
「共産主義」というと、ソ連、中国、北朝鮮の政治体制と社会が、日本国民の思考回路の中に太く存在しています。
それに対して日本共産党は、ずっと二つの戦線のたたかい、すなわち自主独立論を使ってたたかってきたことを強調して正当性を強調してきました。
それでも、日本国民の共産主義不信感を払拭できていません。それが日本共産党の躍進を阻んでい入ることは事実と言えます。
日本の共産党は、ソ連東欧型や中国型、北朝鮮型とは違うんだ!自主独立何だ!と言っても、日本の歴史の中で展開されてきたたたかいの歴史を掘り起こさず、意味づけず、外国産の共産主義思想と運動と制度を語っても、日本国民のこころに共感をつくりだしていくことは難しい!
日本のメディアが共産党=ソ連・中国・北朝鮮を連想させる報道をしているからこそ、「日本型」とは何か!国民の思考回路の中に、日本型のリード線を敷設することが必要不可欠と言えます。
しかし、このことに対して、日本共産党は、科学的ではありません。
何故か。それはスポーツでいえば、相手のたたかい方と噛み合っていないことと同じであることが判るからです。
どんなスポーツでも、また最近の将棋においても、普通の庶民でも判ることが、日本共産党には全く判っていません。大変残念なことです。思考が停滞しているからです。その点、極めて保守的です。弁証法的ではありません。
それは日本共産党の綱領を形成した思想に、その根本的原因があります。綱領を改善する力があるか!そこにすべてがかかっているでしょう。
このことについては、既に記事に書きました。
「激動の時代に歴史をつくる生き方を――あなたの入党を心からよびかけます」と呼びかけた日本共産党の綱領と政策と運営を検証する! 2018-05-13 | 共産党
日本共産党が本気になって日本に根づいた多数者革命を成功させるためには憲法を活かすを徹底化させる政権論と日本型社会主義・共産主義論を確立すべき! 2018-04-26 | 共産党
共産党が憲法を活かす政権構想と公約を提示していないのは日本の歴史の成果の上に日本型社会主義・共産主義社会論を国民に提起できないからだ!2018-04-26 | 共産党
自主独立を標榜するのであれば日本型社会主義・共産主義論が希薄な現在の日本共産党綱領では、国民に判りにくい!しかも日本の歴史の成果である憲法を活かすの徹底化も曖昧! 2018-04-26 | 共産党
共産党に「憲法を活かす」新しい政権の構築に向けた議論と運動が弱いのは何故か!マルクスの科学の目は日本に使われているか! 2018-04-26 | 共産党
日本共産党が「多数者革命」論を本気になって実現しようとするのであれば、国民のここの中に沈殿している、いわゆる「反共意識」を払拭していかなければ、なりません。
「存在は意識を決定する」ということが正しいというでのであれば、「反共意識」を沈殿させている「存在」を「転換」させる、「変革」させていかなければなりません。
では、どうするか!
このしんぶん赤旗の記事を見れば一目瞭然です。日本の歴史の掘り起こしが必要不可欠です。
日本における憲法と共産主義の源流は地下水脈のように流れて、現代に受け継がれてきていることを検証して、ステップアップしていくことが必要不可欠です。
日本国民が、というか、この列島の中で民衆が、どのようにして自由、人権、民主主義、法の支配の価値観を構築してきたか、深化させることです。
そして現代はどのような位置にいるか。このことを国民的に確認できれば、安倍政権の、戦後自民党政権と政府の役割が浮き彫りになるでしょう。
憲法改悪の権化である日米核兵器軍事同盟ではなく憲法を活かす本格的政権をつくる意味も明確になるでしょう。
日本の歴史を問い直すチャンスが、隠れキリシタンのたたかいではないでしょうか。
日本にも、このような民衆の歴史があったことを、単なる隠れキリシタンと世界遺産で終わらせるのではなく、学校でも、地域でも、メディアでも、位置付け直すことを訴えたいものです。
またこれを契機に日本の歴史を憲法、共産主義の源流の水脈として捉え直すことを訴えたいです。
日本国民が、この列島に生きて来た先人たちの労苦に想いを致し、それを継承し、未来の創造につなげていくのだという自覚が形成されたとき、憲法を活かす政権と政治の必然性と、先人たちが営んできたと同じように、現在・未来に向かって営んでいくとき、日本型共産主義が見えてくるのではないでしょうか。
隠れキリシタンたちが、営々と継承してきた時間を、憲法の源流の歴史を活かす21世紀という自覚に転換させる時間とする時、日本だけではなく国際社会に大きな影響を与えることでしょう!
何故か!
国際紛争を解決する手段として暴力・武力を排して対等平等の立場になって非軍事非暴力的手段を使うということを宣言した日本国憲法の人類史的意義があるからです。
このことについても、日本の歴史の中で営々と築かれてきた歴史を検証すべきときです。
これについては、後日記事にします。