私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

前年度の鳥の海シギチアップを急がないと、まずい。

2012年8月3日(金)4日(土)14日(火)鳥の海

2012年10月05日 | 鳥の海
■2012/8/3(金)8:10-10:24,8/4(土)10:48-14:59,8/14(火)10:37-11:56【天気】曇り
【場所】鳥の海,周辺田圃,長谷釜,牛橋河口・海岸
【種名】カイツブリ,カワウ,ヨシゴイ,ササゴイ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,スズガモ,ミサゴ,トビ,ハヤブサ,チョウゲンボウ,オオバン,コチドリ,シロチドリ,メダイチドリ,トウネン,ハマシギ,エリマキシギ,アオアシシギ,クサシギ,キアシシギ,イソシギ,ソリハシシギ,チュウシャクシギ,オオジシギ,オオセグロカモメ,シロカモメ,ウミネコ,コアジサシ,キジバト,アマツバメ,ヒバリ,ツバメ,イワツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,オオヨシキリ,シジュウカラ,ホオジロ,ホオアカ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,オナガ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(24科51種)
【メモ】鳥の海北側の今は湿地になっている周辺にシギチや前にはツクシガモが来ているという情報をいただいたことはあったが,津波以前,この周辺はいろいろな店や民家が軒を並べていた地区だったので,あまり積極的に行く気はしなかった。行ってみると予想通り,以前,確か田圃だったところはたくさんの瓦礫や家の中や庭にあったいろいろなものが流され,泥と一緒になっていた。確かこの辺の民家脇の湿地で嘴と舌が変形していたエリマキシギを見たことがあった。8月3日に初めて行ったときには,やたらオオジシギやらキアシシギ,コチドリ,サギ類がいた。オオジシギは道路を挟んで両サイドの湿地にいたし,目の前のU字溝の上に乗っていた。最初はどうせタシギだろうと思ってろくに写真も撮らないで双眼鏡で至近距離で見たら,どうみてもオオジシギだったので,慌てて写真を撮ろうとしたが飛ばれてしまった。翌4日はキアシシギが近かった。少し飛んで14日はオバシギの幼羽がいた。クサシギも2,3羽見つけたが,何といっても,道路脇のすぐ近くの日用雑貨品や,屋根の瓦,瀬戸の割れた食器などが散乱し,泥に埋まっているところを,シギチが一生懸命餌を探しているのを見るのは忍びなかった。それにしても撮るべきものを撮っている自分自身に自己嫌悪しているわけだが,鳥たちも場所を選んではいられないのだろう。これまで何十年も見て来たフィールド自体が被災しているのでしかたがないことだが,沿岸部の惨状はこれが本当に同じ宮城県かと心が重くなる。それでも,昔から弁当を買って鳥の海のセンサスをしていたフラミンゴのご主人が作ったはらこ飯を食べ,昔の話をしたりすると,ちょとは気持ちが明るくなって,また鳥を見に行こうという気が起こるのだった。
【写真】
  
■震災と津波から1年半立ち,津波が襲ったあとよりは底土の状況もやや改善されてきているとはいえ,この干潟の状況はまだまだ鳥の海本来の姿ではない。キアシシギとアオアシシギがしきりに採餌していた。/足が折れ痩せているシロカモメ第1回夏羽/これはタシギ?
  
■キアシシギ/ヌマガレイを捕まえたダイサギ/コチドリ幼羽
  
■キアシシギ成鳥夏羽/長谷釜付近の荒廃した田圃/オバシギ幼羽
 
■オバシギ幼羽


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