私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

前年度の鳥の海シギチアップを急がないと、まずい。

クロハラアジサシ観察図鑑(2)

2012年10月11日 | 観察図鑑
■2010/5/5・8【天気】5日は曇り,8日晴れ 詳細は当日のブログ記事を参照
【場所】津波1年前の鳥の海
【種名】アジサシ1,コアジサシ++,クロハラアジサシ2(1科3種)
【メモ】これらの記録写真に残っている鳥の海には干潟と漁港を分ける防波堤があった。この防波堤一つが鳥たちにとって相当大切な環境だったことがわかる。5日はクロハラアジサシ第1回夏羽と思われる個体とコアジサシだけだったが,8日に来てみると,アジサシとクロハラアジサシの成鳥夏羽と第1回夏羽と思われる個体がいた。5日と8日の第1回夏羽と思われる個体が同一かどうかはわからないが,いずれにせよ,成鳥夏羽ではないことは間違いないのではないか,というのがここでの結論である。次回(3)は最近観察・撮影したクロハラアジサシの個体識別について。
【写真】
  
■クロハラアジサシ第1回夏羽と思われる個体。嘴は黒く,頭部と目下のほお部分の白のコントラストが明瞭でない。頭がややごま塩なのは冬羽が残っているせいだろうが,それにしても成鳥夏羽のような艶のある黒色ではないく,足もそれほど赤くはない。ただし,撮影が5月の連休中なので,これから変化する可能性はないとは言えないが,おそらく第1回夏羽だろう。
  
■同日に撮影したクロハラアジサシ成鳥夏羽と第1回夏羽と思われる個体。違いは明瞭。
  
■クロハラアジサシ成鳥夏羽/クロハラアジサシ成鳥夏羽とアジサシ成鳥夏羽/クロハラアジサシ成鳥夏羽とコアジサシ成鳥夏羽
  
■アジサシ,コアジサシ,クロハラアジサシの群れ。/ほぼ同じ光線状態なので上面を比較すると,クロハラアジサシ成鳥夏羽は上面が第1回夏羽と思われる個体より,いぶし銀の色が白っぽい。腰は両方とも白くはない。第1回夏羽と思われる個体も光線の関係で少し嘴が黒赤色に見える。/不忘山を背景に飛ぶ第1回夏羽と思われる個体だが,2枚目の写真と比較すると,背の部分と翼の上面では背がかなり濃いが,翼は薄い。光線の関係で,黒っぽかったり白っぽかったりする。


Copyright(C)2012 Shigenobu Aizawa All Rights reserved.