アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

またろうの作り方: 学級崩壊から再生へ(三年生)

2009年10月19日 | 高専生活
一年から二年へ、ふつうなら持ち上がるところを、人数増のためクラス替え。二年から三年は、いつもどおりクラス替え。

ということで、毎年落ち着かず、四月のたびに生活が崩壊するまたろうだが、せっかく二年のときにある程度の手ごたえを得たので、三年の先生にはスムーズに引き継いでいただき、親と先生の信頼関係を築いて支えていきたいなどと考えていたのであるが…

速やかに学級崩壊してまたろうがどうのというどころではなくなった(-_-;;

主症状は、授業が成り立たないというもので、授業中にも関わらず、床に寝そべっている子あり、後ろでボール遊びしてる子あり、教室外へ出て行く子あり、話は聞いちゃいないしという状況、らしい。なにしろ、私は平日の授業をほとんど見にいけなかったので、危機を察知して学校へ日参したお母さん方からの伝聞にすぎない。

ましてや、学級崩壊の「原因」などわかりようはずもないが、もちろん親として気になるのは、「またろうが引き金になったかどうか」である。慎重に、授業の実態を見たお母さん方や、先生にもお話を伺ったところ、特にまたろうがどうとかいうことはないようで、もともとまたろうは自分がまったりしているだけでアクティブではないしリーダーシップもないので大勢には影響ないのかもしれない。

むしろ、そんだけ無秩序な状態の中では目立たない(?)とのことだったが、もちろん、いったん崩れたクラスを再びまとめ直そうとするときに、またろうみたいなのがいたら重くて持ちあがらないという問題はあるだろう。

先生は新卒の女性で、とてもまじめで熱心な方だったが、そのへんがうまくかみ合わなかったのだろうか?? ともかく、教頭や校長がてこ入れしたり、親ができることはないかと繰り返し話し合いが行われたりしたけれども、すべてあまり功を奏せず、先生は断続的に休むようになり、ついにはまったく学校に来られなくなってしまった。

そこへ見かねて「私が担任を引き継ぎます」と名乗りを上げたのが、算数の少人数クラス担当をしていたM先生。M先生は、もともと、少人数クラスのときに子どもたちを教えていたし、担任の先生の休みが続くようになってからは、担任を持っていないため頻繁にクラスの面倒を見ていた。

そして三学期、ベテランM先生が落ち着いて担任をする中でクラスは急速に落ち着きを取り戻し、学年最後には親たちがまとまって、「せっかく落ち着いてきたところなのに、四年生でまた担任交替されては困る。是非M先生に引き続き担当してもらいたい」という要望を上げたり、ばたばたしているうちに春。無事クラスもM先生も持ち上がって四年生。

ところで、M先生は小柄な女の先生で、声も別にでかくないのだが、縦横大きくて見た目怖そうな男の先生よりむしろ、みんながスムーズに指示に従うのが不思議な感じだった。説得するときの内容、気持ちで寄り添う迫力というようなこともあるだろうが、「M先生は言ったことはやる」というような信頼があるようなのだ。

つまり、朝会のときにふざけている子たちがいたとして、声のでかい先生が「おまえたち、体育館から放り出すぞ!!」とどなったとする。一瞬びくっとして静かになるが、またすぐぺちゃくちゃと…それでも、どなって再度注意するだけで、「放り出す」を実行するわけじゃない。という対応をする先生はかなりいる。M先生が言うには「言っておいてやらないのは最悪」。実行できない脅しをかけてはいけないといっていた。

ほかにも「プロの技」がいろいろあるんだろうけど、なんか子どもに信頼されているというのか、「M先生はほんとうは怖いよ」と子どもたちには言われていたようである(^^;;

M先生は、身内にご不幸があって落ち込んでいたときに、落ち込むどころでない仕事に巻き込まれて、ものすごくたいへんだったけれどとても救われたと後でおっしゃっていた。ただ、急いでクラス再生をしなければいけなかったため、いくつかのポイント(重くてなかなか持ち上がらない、またろうのような)に注力して立ち上げたが、もともとちゃんとやれているような子には(相対的に手薄になり)申し訳なかったとか。

まぁそんなわけで、クラス運営立て直しの必然から、またろうに手をかけているうちに、先生もまたろうが気に入ってしまったし、またろうもものすごく先生が気に入ってしまったのだ。

またろうは「M先生はよくうっかりするから、ぼくが授業を助けてあげないと」と思っていたらしい(爆) M先生も「またろうくんは、とても良い点に気づいてそれをきちんと発言してくれるから、授業の進行がとても助かるんですよ」とおっしゃっていた。まぁそのようにうまく乗せてくださって、またろうはいろんなことを学んだようである。詳細は次回以降に。
コメント (8)
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