「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

      石原都知事の4選不出馬 正しい決断

2011-02-23 07:26:27 | Weblog
石原慎太郎都知事が4月の都知事選には立候補しない意向のようだ。先日息子の伸晃・自民党幹事長が4選に向かって立候補するよう懇請した、という記事を見た時、僕はいくら親子といえども慎太郎さんは、断るだろうと最初から思っていた。石原さんは9月の誕生日がくれば79歳。当選して知事になれば任期中に80歳台だ。政治家として有終の美学をお持のような石原さんだ。出馬の可能性はないと思っていた。

先日テレビの国会中継で藤井裕久官房副長官が自由党幹事長時代の”政治とカネ”問題で追及される姿をみた。藤井さんは石原さんと同じ1932年(昭和7年)生まれの同じ歳である。僕は禿頭の藤井さんが、若い自民党議員の鋭い質問にあって”認識がない”一本で逃げている姿に哀れみさえ感じた。かって大蔵大臣や財務大臣を務め、自由党でも民主党でも幹事長の要職にあった人だ。履歴をみると、過去に何回も政治家を辞めると言って置きながら、請われて、ずるずると今日に至っている。

小泉内閣時代の2003年、自民党は衆院の比例制選挙で73歳定年制を決めた。当時これに該当する中曽根・元総理らがこれに反対したが、小泉さんは押し切った。高齢化の時代73歳はすこし早い感じもするが、議員の任期を考えれば妥当かもしれない。高齢者と言っても70歳から75歳までの前期と、75歳すぎの後期とでは体力、気力が随分異なることは自分の体験からも解る。

石原慎太郎さんは、お見受けしたところ政治家として気力も体力も充実しておられる。でも昔から”後進に道を譲る”という言葉がある。周囲からおだてられて、道を譲らないと失礼だが、藤井さんの二の舞になる。正しい決断である。