「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

            「健康寿命」70歳は現代版厄年

2012-06-03 06:03:17 | Weblog
「健康寿命」というあまり聞きなれない言葉が新聞に出ていた。wikepediaによると「日常的に介護を必要としないで自立した生活ができる生存期間」だそうで、2000年にWHO(世界保健機構)によって言い出された言葉だ。今年初めて厚労省が日本人の「健康寿命」を明らかにしたが、男性は70.42歳、女性は73.62歳だという。

傘寿を越えた僕は幸いにも「健康寿命」をこえ日本人男性の「平均寿命」である79.64歳(平成22年度)をもクリアー出来た。しかし、今考えてみると「健康寿命」の70歳前後は長寿を決める分岐点、言ってみれば現代版厄年であった気がする。当時の日記を調べてみると、僕は69.9歳の時、膀胱がんが発見され、その手術のため16日間入院している。さらに70.6歳時には血糖値が高くなり糖尿病と診断された。また70.11歳時には白内障を手術している。

70歳前後は健康への危険信号がともる年齢なのだろう。10年前の2002年には同じ齢だった親友二人が鬼籍入りしている。二人ともあまり健康には留意せず”若さ”に任して、大酒を飲み、ヘビースモーカーであった。”タバコは僕の身体の栄養源”などと言い、一方ではアルコール度の高い強い酒を好んで飲んでいた。

僕は高血圧の一病息災のお蔭で、彼らよりは健康に注意していたが、当時をふりかえると、あまり病気に対する知識はなかった。糖尿病と診断される前、どうして、こんなにノドが乾くのかと糖尿病を疑いもせず、ペットボトルの水を何本も買い込んで旅行をしたり、膀胱がんの手術前も医者から抗生物質貰って痛みをとめて海外旅行へ出かけたりしていた。

個人的な「健康寿命」は予測できないだろうが、70歳前後はどうも現代版厄年のような気がしてならない。70歳になったら健康診断を受け、自分の健康を過信してはいけない、