「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

              「年金の世代別損得表」

2012-06-13 05:49:21 | Weblog
昨日の衆院予算委員会の模様をテレビ中継で見ていたら「みんなの党」の柿沢未途議員(41)が「年金世代別損得表」のフリップを掲げて現役世代と高齢者の年金の損得を論じていた。確かに現役世代が将来貰える年金は、今僕ら老人が貰っている年金に比べると激減するようだが、そうかといって、僕らが何か悪いことをしているわけではない。答弁に立った岡田副総理は高齢者世代を弁護した発言をしていたが、口がすべってしまったのだろう。”ごそっと”年金を貰っている世代と言っていた。やはり、若い世代にとっては高齢者の年金は”ごそっと”のようにみえるのだろう。

たまたま一昨日、日本年金機構から今年度の「年金振込通知書」が届いた。僕ら80歳を越える老夫婦の厚生年金と国民年金を合わせれば、若い人の初任給よりは多い。毎日働きもせず、ゴロゴロしている僕らが汗水たらして働いている若い人の給料よりも多いのは申し訳ない気持ちはする。でも「年金振込書」の明細を見ると、ここ数年年金から「後期高齢者医療費」「介護保険料」「個人住民税」それに所得税まで差し引かれて、その額は年金支給額の3割を越えている。

超少子高齢化時代の到来で、現在の社会保障制度が破綻をきたしてきた。だからこそ、それをどうするかで与野党で連日協議をしている。消費税の増税も社会保障の財源である。まさか「みんなの党」は与野党協議の蚊帳の外にされた、腹いせなのだろうか。柿沢議員の議論をきいていると、まるで年寄りが高い年金を貰っているのは悪い、というように僕には聞こえた。年寄りに文句を言うよりも、若い人にもっと仕事を創出しするほうが先決ではないだろうか。柿沢議員の年齢の頃、僕ら安サラリーマンの年収は1,000㌦(36万円)にも満たなかったが、その中から文句をいいながらもきちんと年金は収めていた。