「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           公道で遊ぶ認証保育園の園児たち

2012-06-15 05:31:41 | Weblog
梅雨の晴れ間をぬって昨日自由が丘の無人スタンドへ夏野菜のはしりの露地ものキューリを買いに出かけた。スタンドへ行く途中の吞川の暗渠の桜並木の道は、いつの間にか鬱蒼とした緑に変わっていた。そして、いつものようにその下で保育園の幼児たちが先生に引率されて元気よく遊んでいた。(写真)

この千メートル足らずの区道は近くの認証保育園児の毎日の運動場であり遊び場になっている。昨日も数えてみたら4組の別の保育園の園児たちが色の変わった帽子をかぶって遊んでいた。認証保育園とは国の認可した保育園とは別に、東京都が敷地難などから国の基準を満たすことができない保育園に対して一定の特別の基準を設け”認証”したものである。主に鉄道の沿線の駅近くにあって、近くに遊べる公園や公道があることが基準の一つになっている。

社会保障と消費増税の一本化を巡る与野党間審議は大詰めにきたが、民主党が主張していた「総合子ども園」構想は野党の反対にあって従来からの「認定子ども園」制度に押し切られてしまったようだ。民主党の「総合子ども園」構想も「認定子ども園」制度も保育所と幼稚園とを一体化しようというもので変わりがない。しかし、「認定子ども園」は東京都では少ない。僕の住む目黒区には一つもない。が、相変わらず都会では、働く母親が増えている。だから、現実には「認定子ども園」は待機児童の解決には役だっておらず、認証保育園が繁盛しているのだ。

認証保育園の多くは狭い敷地の中にあり、幼児たちが遊べるスペースなどない。天気の日には、こうして先生たちに引率されて公道や公園で遊べるが、雨の日は大変であろう。「総合子ども園」が構想どおりならば、園児たちが遊べる園庭も確保できることになろう。野党が反対する理由はよく判らないが、多分、民主党が例によって財源を考えずに考えた案なのだろう。しかし、子ども本位に考えれば公園や公道を園庭がわりに代用しているのは、福祉国家としてどんなものだろうか。