「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

インドネシアの心の外交 70年周年独立祝典に招かれて

2015-08-29 06:10:55 | 2012・1・1
昨夕、ユスフ.マヘンドラ駐日インドネシア大使ご夫妻の招待で、帝国ホテルで開催された独立70周年祝典に老妻と一緒に末席を汚した。僕がインドネシアと関係を持つようになってから来年で50年になるが、独立祝典をホテルで開催するようになったのは昨年からだ。昔は細々と在京インドネシア学校で、大使館職員の夫人たちが手造りの料理でお祝いしていた。その当時から招かれている僕にとっては千人近い招待客でいっぱいの祝典はまさに感無量だ。

祝典で乾杯の音頭をとった福田康夫元総理(日本インドネシア協会会長)は、挨拶の中で、70年前の独立当時の元日本軍人が、かくしゃくとしてこの祝典に参席していると紹介していたが、元総理の実父赳夫元総理の唱えた”心から心へ”(dari hati ke hati)の親善外交はすでに両国間に根づいてきた。マヘンドラ大使は、筑波大学卒業で在日13年、もちろん日本語はべらべらである。

会場で挨拶した二階俊博日イ議員連盟会長(自民党総務会長)の話によると、今年秋には1000人の訪問団を引率してインドネシアを訪問するとのことだ。また、インドネシアと共同で、11年前のインど洋大津波のあった12月3日を”津波の日”と設定し国際的な津波防災の日と設定することになったという。

大使館では招待客に”Trade with remarkable Inndonesia"(目覚ましいインドネシアとの通商)と書かれた紙袋をお土産にくれた。中にはインドネシアのバチック(更紗)製のテーブルかけや小物入れ,本のしおり、ティシュペーパー、缶入り紅茶などが入っている。国をあげての通商政策である。50年前、僕がジャカルタに滞在していた時は、スカルノ(初代大統領)の外交政策の破綻から、街には粗悪な中国製品しかなかった。大使館主催のこの種のパーテイでお土産が出ることは珍しい。おもてなしの心にもどこか共通なものを感じる。

潘基文国連事務総長の中国軍事パレード参加に抗議

2015-08-29 05:10:15 | 2012・1・1
潘基文国連事務総長が9月2日から6日まで中国を訪問、3日北京の天安門広場で行われる、対日戦勝利70周年軍事パレードにも参加するとのことだ。国連憲章100条には、事務総長、職員は任務遂行に当たっての中立性が求められているが、潘基文総長の言動は憲章違反ではないだろうかー。まして天安門広場は国連が問題にしている、人権侵害の象徴ともいうべき場所である。総長としては、あまりにも無神経だ。

潘基文事務総長は8月26日、ソウルでの記者会見で、安倍総理の70年談話について”日本政府や指導者は深く自らを反省し、未来志向であるべきだ”と批判した。国連という国際機関のトップとしては不用意な軽率な発言だ、テレビで菅義偉官房長官が個人的な批判はしてたが、公式なルートを通じて抗議すべきである。

国連の各国別分担金を調べたら米国の23パーセントにつぃで、わが国は13.5パーセントと2位で、2676百万円も分担している。これに対して中国は安保理常任国にもかかわらず3.18パーセント、潘事務総長の母国、韓国に至っては2.2パーセントにすぎない。どう考えても不平等である。

潘総長の母国出身国偏重は、すでに国連内部でも問題になっているようだ。自国出身者を要職に任命するのは茶飯事という批判もある。潘事務総長の任期は、まだ1年余り残っているが、彼が総長であるかぎり、わが国が常任安保理国になることはない。言動を監視して、総長として違反する言動があれば、公式に抗議すべきである。