その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロイヤルオペラハウス/ Cosi fan tutte (コジ・ファン・トゥッテ/ モーッアルト)

2012-02-09 21:42:34 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 数週間前ですが、ロイヤルオペラに「コジ・ファン・トゥッテ」を見に行きました。

 いつ見てもこのオペラは楽しいですね。本当にしょうもない話ですが、間違いなく私の好きなオペラの5本指には入ります。「本質」(?)をついてますよね。

 ジョナサン・ミラーによる現代風の演出も私は大好きです。今回で、3回目になりますが、細部は微妙に少しつづ変わってます。今回は、両姉妹がアイフォーン(確か前回は普通の携帯電話)を使ったりしていて、さらに今風になってました。

 歌手陣は超有名歌手は居ませんが、まとまっていて良い印象でした。フィオルディリージ役のMalin Byström
は前回もこの役で出ていましたが、相変わらずソプラノが良く通る美しい声でした。今回うれしかったのは、妹ドラベッラ役のMichèle Losierも可愛らしい感じでグッド。デスピーナのRosemary Joshuaも好演です。男性陣のレヴェルもなかなか高く、特にCharles Castronovoのテノールは高音が良く伸びてました。今回の男女対決は引き分けと言ったところでしょうか。

 この日は指揮はデイヴィス翁。序曲の演奏は、妙にはつらつさに欠けるもので「大丈夫かいな」と心配になりましたが、幕が上がるとだんだんと勢いが加速度的に出てきて、美しい音楽を楽しむことができました。

 終演後、ドン・アルフォンソ役のトーマス・アレン氏のロイヤルオペラ出演40周年のお祝いがありました。ケーキが出され、ロイヤルオペラのスタッフやパッパーノ大将までが出てきて祝福します。私が見た3回、この役はずーっと、アレン氏。となりに座っていたお爺さんは、「アレンの声はもうくたびれている」と厳しいことを言ってましたが、 舞台での存在感は特別なものがあります。アットホームなとっても暖かな気分で、劇場を後にしました。

ROHのFacebookより借用



Così fan tutte
Friday, January 27
Credits
Composer
Wolfgang Amadeus Mozart


Original Director Jonathan Miller
Revival Director Harry Fehr
Set designs Jonathan Miller/Tim Blazdell/Andrew Jameson/Colin Maxwell/Catherine Smith/Anthony Waterman
Lighting design Jonathan Miller/John Charlton

Performers
Conductor Colin Davis
Ferrando Charles Castronovo
Guglielmo Nikolay Borchev
Don Alfonso Thomas Allen
Fiordiligi Malin Byström
Dorabella Michèle Losier
Despina Rosemary Joshua

Chorus
Royal Opera Chorus

Orchestra
Orchestra of the Royal Opera House

コメント
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