その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロイヤルオペラハウス 『フィガロの結婚』

2012-02-23 00:09:00 | オペラ、バレエ (in 欧州)
フィガロの結婚はホント面白くて、美しいですね。今回の公演は、歌、演奏、演出の三拍子が揃った素晴らしいフィガロでした。

まずは、出演のどの歌手陣も文句なしに秀逸で、かつ歌手同士のケミストリーを感じる舞台でした。

フィガロ役のダルカンジェロのバリトンは安定しているうえに、ずっしりと響く歌声。メディアのレビューやブログ等でも絶賛されていましたが、納得です。

スザンナ役のクジャアクも安定した高音に潤いと優しさが加わった歌唱で素晴らしかったです。小柄で細身の体格に見えますが、どこからあんなパワフルな声が出るのだろうと不思議なぐらいです。加えて、表情豊かな溌剌とした演技が印象的です。 

ロジーナ役のウィリス・ソレンセンは外見は少し地味ですが、声はとても美しいです。高温がややきんきんしすぎている傾向はあるものの、大きな体格から発せられる圧倒的声量はパワフルで圧倒されます。

私が「フィガロ」を観るときは、ケルビーノ役がキーなのですが、今回のボニタティブスは見事に期待にこたえてくれました。外見は私のイメージとは異なりましたが、歌は上手だし、何より演技がイキイキとしていて舞台に活気を与えてくれます。

演出はその前の週に観た「ばらの騎士」を手掛けたDavid McVicar 。白を基調にしたプロダクションは雰囲気はとっても似ているのですが、今回の方が、舞台により変化があって、ベースのセットを使いまわした感じがした「ばらの騎士」よりもリッチな感じがします。

オーケストラは、パッパーノがハープシコードを弾きながら指揮をしました。オケも軽快で豊かな響きで、すっかりフィガロの世界にはまり込ませてしまいます。

私にとっては、今回が4回目となる「フィガロ」観劇でしたが、間違いなく今回がナンバーワンと言えます。

※最近、カメラが殆ど機能していません・・・


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17 Feburary 19:00

Credits
Composer: Wolfgang Amadeus Mozart
Director: David McVicar
Revival Director: Leah Hausman
Designs: Tanya McCallin
Lighting design: Paule Constable
Movement Director: Leah Hausman

Performers
Conductor: Antonio Pappano
Figaro: Ildebrando D'Arcangelo
Susanna: Aleksandra Kurzak
Count Almaviva: Lucas Meachem
Countess Almaviva: Rachel Willis-S遵krensen
Cherubino: Anna Bonitatibus
Don Basilio: Bonaventura Bottone
Marcellina: Ann Murray
Bartolo: Carlo Lepore
Antonio: Jeremy White
Barbarina: Susana Gaspar§
Don Curzio: Harry Nicoll
Chorus: Royal Opera Chorus
Orchestra: Orchestra of the Royal Opera House

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