ルーブル美術館展を見に都立美術館へ行ってきました。
目玉出展の《アルテミス、通称「ギャビーのディアナ」》は評判通り必見モノです。穏やかで優美な曲線美は、眺めているだけでうっとりと幸せな気分に浸れます。見る角度で印象も違ってくるので、是非像の廻りを一周しながら鑑賞すると面白いと思います。
今回のルーヴル美術館展は一点豪華主義のようです。ルーブルの秘宝がざくざく来日というよりは、出展品は「アルテミス」を除き、ルーブルの標準的なコレクションだと思います。ただ一方で、地中海を切り口にした展示手法は、非常に興味深いものでした。現在の欧州の原型を作ったとも言える地中海ですが、今回の展示は4000年のこの地域の栄枯必衰の流れを概観します。源流から現在までを下ることで歴史を追体験できる展示はとても興味深かったですし、勉強になります。
ルーブル美術館展ということでいわゆる西洋美術(絵画)を期待している方は、絵画は数点しかありませんから、がっかりされると思います。美術展というより博物館展という感じです。
金曜日の夕刻は9時まで開いていますので、7時以降の訪問が空いていてお薦めです。アルテミスの廻りも数人しかいませんでした。