その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

広島・呉旅行(2):世界遺産・厳島神社を訪問

2018-05-11 07:30:00 | 旅行 日本
 2日目は今回のハイライトの一つでもある世界遺産・厳島神社を訪問。市内からの行き方は、JRや高速船など幾つかあるようですが、もっともチープな市電一日券(フェリー乗車券付)を買って市電で宮島口まで行くルートを選択。宮島口まで1時間弱かかりますが、市電のスピードは人体に優しいので、疲れませんね。


《市電の先頭座席に座って》

 8時過ぎには市電に乗ったので、宮島口には9時半前に到着。フェリーからあの大鳥居が見えてくると、何故か興奮してきます。朝日を受けてブルーに輝く海に浮かぶ朱色の大鳥居。絵になります。中学生時代、吉川英治の「新平家物語」を貪り読んだ記憶がよみがえり、これがあの清盛が建てた極楽の世界と思うと、感慨もひとしおです。


《海の青と鳥居の朱色のコントラストが美しい》

 観光客が増えないうちにと言うことで、そそすかと神社に向かいました。拝観料も300円と京都・奈良に比べると随分財布に優しい。満潮が11時40分ということでしたので、まだ神社は陸の上ですが、徐々に潮が満ちてくるのが分かります。社殿の中はどこを向いてもシャッターを切りたくなるフレームばかり。ここの平舞台での雅楽も一度見てみたいものです。


《近くで見る大鳥居は実に神々しい》


《潮が少しづつ迫ってきます》


《社殿を進みます》


《平舞台を望む》






《反橋》




 社殿の後は西松原を散歩し、宝物館へ。レプリカではありますが、平家納経が見られるんです。先日読了した、俵屋宗達を描いた小説「風神雷神」の中でも、宗達が平家納経の補修事業に参加したエピソードが描かれていて、一度見てみたいと思っていたのでした。展示はお経部分なので絵は見えませんでしたが、その美しさに十分満足。(平家納経以外は私的にはあまり刺さるものはなし)

 続いて、できたての紅葉まんじゅうを頬張りながら、豊国神社へ。もともとは1587年に、豊臣秀吉が毎月一度千部経を読誦するために安国寺恵瓊に建立を命じた大経堂とのことです。畳857枚分の広さ(なので千畳閣と呼ばれてます)ということでとにかく広い。厳島神社の裏の台地に建っているので、眺望もよく、ちょっと座って歩き疲れた足を休めるのにはちょうど良かったです。


《奉納品が掛けてありそれを観るのも面白い》


《真下に厳島神社社殿》

 観光コースとしては、この後、宮島ロープウエイに乗って弥山までのぼり瀬戸内海を展望するのがフルコースのようですが、疲れも出てきたので今回はパス。参道でショッピングして帰路に就くことにしました。

 が、世界遺産の観光地を舐めてました。既にお昼を1時間近く廻った参道は、朝の新宿駅のようなラッシュアワー並みの凄いありさま。昼食に名物穴子飯と思ってましたが、とても食事やショッピングと言うパワーが無く、脱出するのが精いっぱい。ぐったり疲れて、帰りの路面電車は爆睡して市内に戻ってきました。


《凄い人出で前に進むのが大変》

 今回は日帰りの半日強の観光でしたが、次回は宿泊して、人の少ない朝と夜を満喫したいですね。前日の平和公園も然りでしたが、この手の観光地で人が少ない時間ほど素晴らしいものはないと思います。きっと、静かで厳かな雰囲気が味わえるのだろうと想像します。これは次の楽しみにとっておきます。 

(続く)
コメント
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