ひと月ほど前になってしまったが、東寺展に行ってきた。これは超お勧め。何といっても、あの講堂にある21体の立体曼陀羅のうち16体が勢ぞろいしているのである。この会期中に東寺に行った人はさぞかしがっかりするに違いない。
彫刻、絵画、書跡、工芸など密教美術のあらゆるものが展示されているが、一番の見せ場は立体曼陀羅コーナーだろう。現場に行っても距離を置いてしか拝めない仏像たちが間近に配することができるのが何とも嬉しい。個人的には『見仏記』の影響で、邪鬼に目が行ってしまう。確かに、良い踏まれっぷりだ。邪鬼ってふんどし巻いているのね。
〈唯一撮影可の展示 国宝 帝釈天騎象像 平安時代・承和6年(839) 東寺蔵〉
展示品の多くが国宝、重要文化財なのも驚きだ。空海の直筆、風信帖もある(個人的には、3大名筆の空海の字がどう美しいのかはよくわからない)。
展示の入れ替えも含め6月2日まで。くどいですが、お勧めです。
《桜が満開でした》
〈構成〉
第1章 空海と後七日御修法(ごしちにちみしほ)
第2章 真言密教の至宝
第3章 東寺の信仰と歴史
第4章 曼荼羅の世界