その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

まさかの作品8点未到着!〈カラヴァッジョ展〉(2019年夏・北海道旅行(6))

2019-09-02 07:30:00 | 旅行 日本

 さて、最終日、いよいよ今回の北海道旅行3つ目のお目当て「カラヴァッジョ展」に出かけました。カラヴァッジョは3年前に国立西洋美術館以来です。今回のカラヴァッジョ展は不思議なことに東京をスルーして日本ロードショー。札幌→名古屋→大阪の開催ということで、今回の北海道旅行は、「夏休みは、札幌行ってカラヴァッジョを観よう!」がきっかけだったわけです。

 開館15分前に到着した北海道近代美術館は、札幌の街中にありながらも緑豊かな落ち着いたいい感じでした。が、入口のガラスドアに張り紙が。「「カラヴァッジョ展」作品作品到着遅延のお知らせ」とあり、なんとカラヴァッジョ作品2点を含む8点がイタリアから未着という記載。今まで数多くの展覧会を訪れてきましたが、こんな事態は初めてです。開館時間になって中に入ると未着の8点の掲載がありました。<女占い師>は楽しみにしていたので、かなり残念。

まあ、未着作品についてだらだら引きずっていても事態は変わるわけではないので、気分を切り替え、間に合った作品を楽しもうとしましたが、作品リストによると展示は全45点を予定していたようで、そのうちの2割弱が欠けていたのは寂しさはぬぐい切れません。

ですが、展示されていた37点は見どころたっぷりな作品が並んでいました。個人的には、カラヴァッジョの〈悩めるバッカス〉、〈リュート弾き〉、〈聖セバスティアヌス〉、〈歯を抜く人〉、ジョバンニ・パリオーネ〈聖ペテロの悔悛〉、ルイ・フィンソン〈聖セバスティアヌス〉、ジュセペ・デ・リベーラ〈聖ピエロニムス〉、ジョバンニ・フランチェスコ・グエリエーリ〈ロトと娘たち〉(子孫を残すために父親を誘惑する二人の娘が何とも艶めかしい)らが印象的でした。

開幕4日目というのに会場はかなり余裕がある入りでした。札幌では既に作品未着が知れ渡っていて、到着してから行こうと思っている人が多かったのでしょうか(9月1日現在でもまだ到着していない模様)。ただ、1点1点十分時間を取ってじっくり鑑賞できるのはうれしかったです。

カラヴァッジョ作品も6点は鑑賞できますし、きっとイタリアのことなので、後から到着することは無いでしょうから、諦めてさっさと行きましょう。


〈ボツになったポスター〉

2019年8月12日

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