もうロードレースに出るようになって20年近くになりますが、こんな素晴らしい景色と天候のレースはなかなかないと言って良い大会でした。
車で日帰りも十分可能ですが、今回は前泊してプチ観光付きのプランに。朝は宿をゆっくり8時30分過ぎに出て、10分ほどで野原の駐車場入り。駐車場が草原の中なんてまるでアメリカのよう。真っ青の空を徐々に上っていく太陽が、芝生の緑に反射して眩しく目を開けられないぐらい。
〈長閑な開会式会場〉
この大会、定員1000名ということでとってもこじんまりしてます。2kとか3kの地元小学生が走るレースも併設されているので、とってもアットホームで家族的な雰囲気が漂っていて、いい感じ。
〈スタート10分前。ランナーもさほど多くないのでリラックスムード>
スタートするや大自然の中に身を委ね、自然の中の一部になったような感覚で走れる環境に驚くと同時、嬉しくなってきます。肌を焼くのが分かるほどの強い日差しが首、腕、足に降り注ぎますが、爽やかな風が時折頬にかかり暑さを和らげてくれます。やっぱり標高1000m~1150mを走っているのですが、それだけ普段より太陽に近いということで、強い日差しにも納得。
黄金色に変わりつつある稲穂、白の蕎麦の花、深い青空、真っ白い雲、空を反射してるかのような青い山々、まるで絵葉書のような信州の初秋でした。走りながら、そうかやっぱり日本は稲作の国なんだなあと改めて実感。
<山に上って延びる棚田>
〈山に向かって走れ!〉
〈ソバの花〉
<八ヶ岳の向かいにあるこの山々は何という山だろう?>
コースは八ヶ岳の山麓ですから、緩急双方のアップダウンが続き、かなりタフです。10kも走ると暑さもあって、体温が上がり、発汗量も増えてきます。8か所ある給水所では必ずスポーツドリンクと水を頂き、水は頭や腕にかけて体温落としました。頭に掛けた水が濃い塩水になって口に零れ落ちてくるのを感じ、こりゃあ、相当汗かいていること実感。
前半は上り坂が続きこりゃあ21キロも走れるかなとちょっと不安になったのですが、折り返して後半は下り坂基調で多少持ち直しました。場所柄、応援で沿道が埋まるというようなことにはなりませんが、給水場のボランティアの方々やプチトマトを配って頂いた地元の方など暖かい応援を一杯に受け、こりゃあ走り切らなきゃと気合も都度都度入れ直し、意識も段々朦朧としてくる中、足は前に出し続けました。最後の1キロは結構な上り坂で、歩きそうになって頭あげたら、丁度ゲストランナーの赤羽由紀子さんから「頑張って!」と声を掛けられ、ハイタッチ。最後の300メートル何とか走り切ってゴール!
普通ハーフマラソンの大会では、ゴールしても「まだまだ走れるなあ」と余力を残す場合が多いのですが、今回は力を振り絞ってのゴール。タイムは2時間2分と我ながら超平凡なタイムでしたが、ハーフとは思えない疲労感と充足感に浸ることのできたレースでした。秋のマラソンシーズン初めの練習レースとしてどの大会に出ようか、この時期のレース選びでいつも迷っていたのですが、今後はこの大会にお世話になることに決定!また来年も走りたいと思います。
2019年9月8日