その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

近藤 ようこ (漫画), 夏目 漱石(原作) 『夢十夜』(岩波書店、2017)

2020-03-21 07:08:07 | 

家人の本を借りて読んでみた。夏目漱石の「夢十夜」を漫画化したもの。

漱石の原作を読んだのは確か高校生の頃だったから、物語の内容はおぼろげにしか覚えてなかったが、原作の幻想的な雰囲気を上手く作画してるなあと感心した。

読後、改めて原作を青空文庫からダウンロードして読んでみた。逆に、原作はこんな日本語で表現しているのかと文章の巧みさに驚きつつ、10の小話を噛み締めながら読んだ。幸い、漫画のイメージに囚われることなく、自分の想像の世界に浸れた。

漫画、原作ともに簡単に読めるので、両方読み比べをおすすめしたい。今回は私は逆になったが、順番は原作を先に読む方がいいと思う。それぞれの良さはあるが、文章を読むと「夢」が持つ隠喩について思考が及び、漫画を読むと表現に注意が行く。

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