虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

残念であり、虚しくもある

2020-06-08 04:38:43 | 社会
時事通信より。

安倍晋三首相は5日夜、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの帰国を果たせないまま、父・滋さんが死去したことを受け、「断腸の思いだ。本当に申し訳ない思いでいっぱいだ」と述べた。

その上で「拉致被害者の帰国を実現するため、あらゆるチャンスを逃すことなく、果断に行動していかなければならない」と改めて決意を示した。東京都内の私邸前で記者団に語った。

首相は「滋さんとは本当に長い間、ともに闘ってきた」と述懐。
2002年の拉致被害者5人の帰国時を振り返り、「写真を撮っていた滋さんの目から涙が流れていたことを今でも思い出す。滋さんがめぐみさんを抱きしめることができる日が来るよう全力を尽くしたが、首相として実現できなかった」と悔やんだ。

死去の一報が流れたのは、首相が執務を終えて首相官邸を出る直前だった。
首相はこの際、記者団の問い掛けに答えなかったが、私邸へ帰宅後に取材に応じた。

滋さんは「拉致問題の象徴」(外務省幹部)とみられてきただけに、拉致問題解決を最重要課題と位置付けてきた政権内には衝撃が広がっている。2月には拉致被害者有本恵子さんの母、嘉代子さんも亡くなっており、進展の糸口をつかめない首相に対する批判が強まる可能性もある。<了>

一筋縄ではいかぬ相手だけに、そことのコネクションがない場合、どうにも進展しないのだろうが、現政権の最重要課題と言いながら、具体的なアクションはあったのだろうか?
そうは見えなかったのは私だけではあるまい。
結果として、何もできなかった。
もっといえば、何もしなかったのだ。

この最重要課題は都合よく政治的なツールとして用いられてきたようにしか見えない。
なのに、首相自ら(今回のように軽々しく)「断腸の思い」と述べる。
個人的な感想として、無性に腹立たしさがこみ上げてくる。

首相の本心はどこにあるのか?
おそらく「亡くなったのかなぁ。残念だね」くらいにしか思ってないのだろう。

この一見深刻に思わせる軽~い発言にはいつものことながらガッカリである。
そして、何とも言えぬ虚しさも。

こういうことばかりが連日報じられる2020年時点の日本。
もっと国民に寄り添い、真摯に政治に取り組む政権に変わることを切に期待したい。

最後に、横田滋さんのご冥福を心よりお祈りいたします。