木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

椅子の制作 その4

2008-11-11 23:08:38 | 木工
座板の墨付け



座板の外形と背板のほぞ穴の墨をつけます。ほぞ穴の中心線とほぞ穴の長さ方向の墨は型紙を使います。裏には前脚のほぞ穴の墨もつけます。


はじめに前脚のほぞ穴を角鑿盤で掘ります。幅広い板にも穴が掘れるよう角鑿盤に少し手を加えました。

次は座の刳り これが椅子作りの中で一番やっかいな作業です。
試行錯誤の末、ルーターでテンプレートを使って荒堀する方法に到達しました。


5枚のテンプレートをMDF板で作り、2.5mmずつ掘っていきます。


できてしまえばどうって事ないのですが、このベースプレートにルーターを取り付ける、という方法に至るまでにはだいぶ考えました。


荒堀完了!

次は鉋削り


気持ちよく削れます。


段差が均一に低くなるよう削っていくのがこつです。


段差が消えたときが荒堀完了。次は仕上げ削り。豆鉋に変えます。

鉋はいずれも四方そり台ですが丸みはわずかです。


刃は千代鶴貞秀作 台もこんなカーブのゆるいものは市販されていませんので、自分で作らねばなりません。

後脚との接合部の仕口


ペティーワークで切り、刃が届かない部分は手で挽きました。


鑿と細挽き鋸で落として完了。

コメント
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